近年、BtoB企業における営業プロセスの効率化が求められる中で、SDRの役割が注目されています。SDRは、リードにアプローチし、商談の機会を創出する専門職です。営業活動を分業化し、マーケティングと営業の橋渡しをすることで、より効率的にリードを育成し、成約率を高めることができます。

しかし、「SDRとは具体的にどんな役割なのか?」「BDRやインサイドセールスとの違いは?」と疑問を持つ方も多いでしょう。

本記事では、SDRの基本概念から他の営業職との違い、業務内容、成功パターンまで詳しく解説します。SDRの導入や最適化を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

電球

この記事のポイント

・SDRは、反響のあった見込み顧客を商談化するインサイドセールスの役割
・成果を高めるには、初動対応の速さと適切なリード育成が重要
・KPIは架電数だけでなく、商談化率やSQL化率など成果指標も見る
・営業・マーケティングとの連携ルールを整えることで受注につながりやすくなる

シャコウではBtoBマーケティングに関する情報をYouTubeで発信しています。初心者の方でもBtoBマーケティングを網羅的に理解できる内容になっていますので、ぜひ参考にご視聴ください。

目次

SDRとはマーケティング起点のインサイドセールス

SDR(Sales Development Representative)は、主にマーケティング施策で獲得したリードをフォローし、商談へとつなげる役割を持つインサイドセールスの一形態です。「反響型インサイドセールス」と呼ばれることもあり、特に日本ではこのモデルを採用する企業が多く見られます。

SDRは、商談機会の創出を目指し、主にマーケティング施策によって獲得されたリードを選別し、適切なタイミングで営業チームに引き渡す役割を担います。SDRの業務範囲は企業によって異なりますが、一般的には以下のような活動を行います。

  • リードの選別・精査
  • 架電・メール・SNSを活用したアプローチ
  • ターゲット企業の情報収集
  • 商談のセットアップ
  • 営業チームへのリードの引き渡し

SDRは、フィールドセールス(外勤営業)と異なり、直接契約を獲得するのではなく、商談機会の創出がミッションです。そのため、リードの質を高める活動に注力し、営業チームの負担を軽減しながら、成約率を向上させる役割を果たします。

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BtoBにおけるSDRの重要性

BtoBマーケティングにおいて、SDRは営業プロセスの効率化と成果向上に不可欠な役割を担います。特に、次の3つの観点からその重要性が高まっています。

営業の生産性向上

従来の営業スタイルでは、営業担当者がリードの獲得から商談、クロージングまでを一貫して担当することが一般的でした。しかし、営業スタイルの変化により、近年ではSDRがリードの精査・アプローチ・商談創出といったプロセスの前半部分を専門的に担当するようになりました。

これにより、営業チームは「売れる可能性が高いリード」に集中できるようになり、商談の質が向上し、最終的な成約率の向上が実現します。

インサイドセールスの強化

近年、BtoBにおいては顧客の購買プロセスが変化しています。顧客は営業が接触する前に自ら情報収集を行い、商談までには半分以上のプロセスが完了すると言われています。

また、デジタル化によりオンライン商談やウェビナーが普及。さらには慢性的な人手不足から、移動時間や訪問コストの削減など営業にも効率化が求められている時代です。このような要因から、SDRを活用したインサイドセールスの強化が求められています。

マーケティングとの連携強化

マーケティング施策で獲得したリードを、そのまま営業に渡すだけでは成果が出にくいことがほとんどです。その理由は、リードの購買意欲や課題認識の度合いがバラバラであり、すべてが即座に商談へつながるわけではないからです。

そこで、SDRが間に入ることにより、リードの温度感の把握が可能になります。たとえば、SDRがリードに初回接触を行い、購買意欲が高い「ホットリード」のみを営業へ渡すことで、営業チームの時間を有効活用できます。また、購買意欲が低いリードについては、SDRが継続的なフォローを行い、適切なタイミングで営業へつなぐことも可能です。

このように、マーケティングと営業の橋渡し役としてSDRを活用することで、営業プロセス全体の効率化と成約率の向上が期待できます。

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新卒BtoBマーケター

白ポメちゃん

SDRはインサイドセールスの一種・・・?他の営業職との違いがわかりません!

SDRと他の営業職との違い

SDRは、BtoB営業においてリード発掘や商談創出に特化した役割を担っています。しかし、営業活動には他にもBDR、インサイドセールス、フィールドセールスなどの職種が存在し、それぞれ異なる役割を持っています。ここでは、それぞれの営業職との違いを解説します。

SDRとBDRの違い

SDRとBDRは、どちらもインサイドセールスの一形態で、リードの発掘や商談創出を目的とした役割ですが、アプローチ方法やリードの獲得経路が異なる点が特徴です。

SDR BDR
起点 マーケティング起点 セールス起点
リードの獲得方法 マーケティング施策で獲得したリードに対してアプローチ
・ウェビナー
・ホワイトペーパー
・Web広告 など
自らターゲット企業を選定し、アウトバウンドでアプローチ
・架電
・DM など
対応するリード すでに興味・関心を持っているリード まだ認知・興味が低い潜在顧客
主な活動 フォローアップ・ナーチャリング(メール・架電・SNS) 新規リードの開拓・初回コンタクト
ゴール 商談化してフィールドセールスへ引き渡す 関心を引き出して商談機会を創出

SDRは、マーケティングが獲得したリードを営業へ橋渡しする役割を担い、既に関心を持っているリードに対してアプローチします。一方、BDRは新規市場の開拓を目的に、ターゲットリストをもとに自らリードを発掘していくのが特徴です。

企業によってはSDRとBDRを兼務するケースもありますが、アプローチの方向性が異なるため、適切に役割を分けることでより効率的な営業活動が可能になります。

SDRとインサイドセールスの違い

SDRとインサイドセールスは、どちらもリードを獲得し、商談へとつなげる役割を果たします。

SDRはインサイドセールスの一形態であり、SDRはあくまでリードの創出・選別に特化し、インサイドセールスは商談を深め、受注確度を上げることに重点を置いています。

SDR インサイドセールス
主な目的 商談の創出(リードの選別・アプローチ) 商談を深め、受注につなげる
活動フェーズ 営業プロセスの前半(リード獲得~商談設定) 商談フェーズ(リード育成~商談フォロー)
アプローチ手法 メール、架電、SNS、チャットなど 架電、オンライン商談、デモ、提案など
ゴール 商談化してフィールドセールスへ引き渡す 契約に向けたフォローアップ

SDRは、営業の前段階で見込み顧客を選別し、商談につなげる役割を持ちます。一方で、インサイドセールスは、SDRが創出した商談をより具体的な案件へと進める役割を担います。

企業によっては、インサイドセールスがSDRの業務を兼任していることもありますが、専門性を分けることで、より効率的な営業活動を行うことが可能になります。

SDRとフィールドセールスの違い

フィールドセールス(外勤営業)は、対面での商談やクロージングを担う役割です。これに対して、SDRは商談を生み出すまでのプロセスを担当します。

SDR インサイドセールス
主な目的 商談機会の創出 商談・クロージング(契約締結)
活動フェーズ 営業プロセスの前半(リード獲得~商談設定) 営業プロセスの後半(商談・クロージング)
アプローチ手法 メール、架電、SNS、チャットなど 対面商談、プレゼン、契約交渉など
ゴール 商談化してフィールドセールスへ引き渡す 契約締結・売上獲得

SDRは「商談を生み出すこと」に特化しており、リードの発掘やスクリーニングを担当します。一方で、フィールドセールスは「商談を成立させ、売上を生むこと」がミッションです。

例えば、SDRがアポイントを獲得し、フィールドセールスが直接訪問して商談を進めるという分業体制を敷くことで、営業の効率を向上させることができます。

SDRの主な4つの業務内容

SDRの主な業務は、見込み顧客の発掘・選定から商談機会の創出までを担うことであり、マーケティングが獲得したリードにアプローチし、フィールドセールスへスムーズに引き渡すが役割を持ちます。ここでは、SDRが具体的にどのような業務を担当するのか、4つの主要な業務に分けて解説します。

リードのスクリーニング

SDRの最初の業務は、リードのスクリーニング(選定)です。マーケティング施策によって獲得したリードのすべてが、すぐに商談につながるわけではありません。そのため、SDRはリードの情報を分析し、どのリードが商談に進む可能性が高いかを見極める必要があります。

たとえば、「業界や規模が自社のターゲットに適しているか」「リードに意思決定権があるか」「直近の導入予定があるか」などで選別を行います。また、ホワイトペーパーのダウンロード履歴やウェビナー参加後のアンケート回答、サイトの閲覧行動などを基に、リードの関心度を数値化(スコアリング)し、優先度の高いリードを特定します。

このプロセスで有望なリードを選定し、営業リソースを無駄なく活用できるようにすることが、SDRの重要な役割の一つです。

アウトバウンド・インバウンド対応

SDRの業務は、大きくアウトバウンド型(能動的なアプローチ)インバウンド型(受動的な対応)の2種類に分かれます。アウトバウンド・インバウンドどちらの対応も、最終的には商談創出につなげることが目的です。

アウトバウンド対応(架電・メール・SNSでのアプローチ)

アウトバウンド対応は、SDRがターゲット企業に対して直接アプローチする手法です。特に以下のようなケースで有効です。

  • マーケティングが獲得したリードに、フォローアップの架電・メールを行う
  • 過去に接点を持ったものの、商談化に至らなかった企業を再アプローチする

インバウンド対応(問い合わせ・資料請求対応)

一方で、マーケティング施策を通じて問い合わせが発生した場合、SDRはその対応(インバウンド対応)を行い、商談へとつなげる役割を担います。

  • 資料請求のあったリードに対して、フォローアップの架電・メール送付
  • セミナー・ウェビナー参加者に対して、興味度合いをヒアリング
  • 自社サイトのチャット問い合わせへの対応

商談の創出

SDRの最も重要な成果は、商談の創出(アポイントメントの獲得)です。商談機会を増やすことで、フィールドセールスやインサイドセールスの生産性が向上し、最終的な受注率にも大きく影響を与えます。

商談につなげるためには適切なタイミングでのアプローチが欠かせません。そのため資料ダウンロード直後のフォローコールやセミナー後のフォローアップを実施します。また、リードがどのような課題を抱えているのか、競合製品と比較して何がネックになっているのかをヒアリングすることも業務の1つです。そうして、最終的には商談設定のクロージングまで対応します。

このように、リードの興味度合いに応じて適切なフォローを行い、スムーズに商談へと誘導することが、SDRの重要な役割となります。

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BtoBコンサルタント

柴犬先輩

SDRは見込み顧客の発掘・選定から商談機会の創出までを担っているんだ!

SDRを導入する4つのメリット

SDRの導入によって、反響への対応から商談化までの工程を分業できます。営業担当者の負担を軽減できるだけでなく、マーケティング施策の成果を商談や受注まで追いやすくなる点もメリットです。

反響への対応スピードと品質を安定させられる

SDRが反響対応を担当することで、問い合わせや資料請求を確認する担当者と対応期限が明確になります。その結果、対応の遅れや漏れ、複数の担当者による重複対応を防ぎやすくなります。

また、反響の種類ごとに初回連絡の方法や確認事項を決めておけば、担当者による対応品質のばらつきも抑えられます。

営業担当者が商談や提案に集中できる

営業担当者が初期対応から商談、提案、クロージングまで一貫して担当すると、すべての見込み顧客に十分な時間を使うことが難しくなります。

SDRが初回接触と商談化の判断を担えば、営業担当者は、具体的な課題や検討意向が確認できた顧客との商談に集中できます。営業活動全体における役割分担も明確になります。

営業プロセスの課題を発見しやすくなる

反響、初回接触、商談化、受注を工程ごとに管理すると、成果がどこで止まっているかを把握しやすくなります。

たとえば、反響数が十分でも初回接触率が低い場合は、対応スピードや連絡手段に課題があると考えられます。接触できても商談化率が低ければ、対象顧客やヒアリング内容、商談化基準を見直す必要があります。

このように、改善すべき箇所を担当者の感覚ではなく、プロセスと数値から判断できるようになります。

マーケティング施策を商談・受注まで評価できる

SDRが見込み顧客の流入元と対応結果を記録することで、マーケティング施策が商談や受注にどの程度貢献したかを確認できます。

問い合わせ件数や資料のダウンロード数だけでは、施策の事業貢献までは判断できません。流入元、初回接触、商談化、受注をつなげて管理することで、「反響は多いが商談につながらない施策」と「反響は少なくても受注につながる施策」を区別できます。

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SDRを導入する際の5つの注意点

SDRによる分業には、引き継ぎや情報共有の負担が発生します。体制や評価方法を設計しないまま導入すると、担当者を増やしたにもかかわらず、営業活動がかえって非効率になる可能性があります。

引き継ぎの手間と情報の欠落が生じる

SDRと営業担当者を分けると、顧客情報を引き継ぐ工程が増えます。SDRが把握した課題や検討背景を十分に共有できなければ、営業担当者が商談で同じ内容を聞き直すことになります。

顧客情報だけでなく、ヒアリングした内容、商談化した理由、顧客が懸念している点まで、共通の場所に記録する必要があります。

少人数では初動が遅れやすい

担当者がマーケティングやほかの営業業務を兼務している場合、反響対応の優先順位が下がりやすくなります。SDRという役割を設けても、対応する時間と期限が決まっていなければ、問い合わせが放置される状況は変わりません。

少人数で運用する場合は、担当者を増やすことよりも、誰が、どの反響に、いつまでに対応するかを明確にすることが重要です。

商談化の基準が曖昧だと営業から差し戻される

商談化の基準が担当者ごとに異なると、営業担当者が「まだ商談に進める状態ではない」と判断し、SDRへ差し戻すケースが増えます。

差し戻しが多い場合は、SDR個人のヒアリングスキルだけでなく、引き渡し条件が共有されているかを確認しましょう。顧客の課題、検討時期、関係者、自社の対象顧客との一致度など、判定に使う項目を具体的に定める必要があります。

個人のメモに依存すると担当者不在時に対応できない

対応履歴や顧客の反応が担当者個人のメモにしか残っていないと、担当者が休んだり異動したりした際に業務が止まります。ほかの担当者が対応できても、過去の経緯がわからず、顧客に同じ質問を繰り返すことになりかねません。

記録する場所だけでなく、必須項目や入力形式まで統一することが重要です。担当者以外が記録を読み、次に取るべき行動を判断できる状態を目指します。

接触数だけを追うと商談の質が下がる

架電数やメール送信数は活動量を把握するうえで役立ちますが、単独で評価指標にすると、接触件数を増やすこと自体が目的になりやすくなります。

接触数が増えているにもかかわらず、商談後の受注率が低下している場合は、商談化の基準が緩くなっている可能性があります。初回接触率や商談化率だけでなく、営業へ引き渡した後の受注率まで確認し、商談の量と質をあわせて評価しましょう。

IS-FSの分断を超える0.5次商談 お役立ち資料 IS-FSの分断を超える0.5次商談 資料ダウンロード

SDRが向いているケースとその具体例

SDRは、BtoBマーケティングにおいて、マーケティング主導で見込み顧客を育成・選別する役割を担います。 特に中小企業をターゲットとする場合、ターゲットリストの規模によって、マーケティングを優先するか、セールスを先行させるかの方針が決まります。

たとえば、ターゲットリストの件数が膨大な場合、営業担当者が一社ずつ電話をかけるのは非効率です。 そのため、マーケティング部門がリードを獲得し、今すぐ導入の可能性がある企業を見極めることが求められます。 このプロセスを担うのがSDRの役割です。

具体的なケースとして、商談管理システムを提供する企業で考えてみましょう。こうしたサービスは業種を問わず幅広い企業にニーズがあるため、まずは見込み度の高い顧客を特定し、効率的にアプローチすることが重要になります。 このような場面でSDRが活躍し、適切な顧客をマーケティング施策を通じて見つけ出し、商談へとつなげる役割を果たします。

BtoBマーケ戦略はThe ModelかABMか。新規商談を生み出すBtoBマーケ戦略の正しい選び方 お役立ち資料 BtoBマーケ戦略はThe ModelかABMか。新規商談を生み出すBtoBマーケ戦略の正しい選び方 資料ダウンロード

SDRの施策における成功パターン

BtoBマーケティングには、SEO、Web広告、ホワイトペーパー、ウェビナーなど多様な手法が存在し、どの施策を優先するかが成果を左右します。特にSDRの戦略としては、ホワイトペーパーやウェビナーを活用し、インサイドセールスと組み合わせる方法が効果的です。

ウェビナーやホワイトペーパーは、見込み顧客が関心のある情報を提供するコンテンツであり、ダウンロードや参加申し込みのハードルが比較的低いのが特徴です。これにより、HPの問い合わせフォームや通常の資料請求だけではリーチできない層にもアプローチが可能になり、リード獲得の幅を広げることができます。質の高いコンテンツを継続的に発信することで、より多くの見込み顧客を引き付けることも可能です。

こうして獲得したリードに対して、インサイドセールスが電話でヒアリングを行い、具体的な課題や興味・関心を探ることで、購買意欲を引き上げることができます。ウェビナーやホワイトペーパーを入り口にしながら、適切なフォローアップを行うことで、成約につながる可能性を高めます。

以下の資料では、ホワイトペーパーの作り方を詳しく解説しています。自社でのホワイトペーパー施策をお考えの方はぜひ有効活用してください。

ホワイトペーパー作成完全ガイド!BtoBマーケティングに有効なホワイトペーパーの作り方 お役立ち資料 ホワイトペーパー作成完全ガイド!BtoBマーケティングに有効なホワイトペーパーの作り方 資料ダウンロード

スモールスタートでも可能なSDRの立ち上げ方

SDRの立ち上げに、必ずしも大規模な専任チームは必要ありません。最初に取り組む業務を絞り、判断基準と記録方法を整えれば運用を始められます。

最初に取り組む業務を3つに絞る

立ち上げ時には、次の3つを優先します。

  • 反響への初回接触
  • 商談化するかどうかの判断
  • 判定結果と理由の記録

一次返信の送信、担当者への通知、対応期限のリマインド、日次集計などは、可能であれば仕組みに任せます。

一方、見送り顧客への複雑な長期育成、大量の新規開拓、詳細なスコアリングなどは、最初から実施する必要はありません。まずは発生している反響を漏れなく確認し、商談へ引き渡せる状態を作ることが先決です。

現状の反響対応を可視化する

最初の段階では、一定期間に発生した反響をすべて記録します。最低限、次の項目を残しましょう。

  • 反響が発生した日時
  • 問い合わせや資料請求などの種類
  • 流入した施策
  • 初回接触の日時
  • 接触結果
  • 商談化の有無
  • 商談化または見送りと判断した理由

記録することで、反響への対応が遅れているのか、接触後の商談化に課題があるのかを区別できます。

商談化基準と対応ルールを仮決めする

現状を把握したら、どのような状態の顧客を営業へ引き渡すかを決めます。最初から完全な基準を作る必要はありません。

顧客の課題、検討時期、関係者、対象顧客との一致度など、判定に必要な項目を仮決めして運用します。その後、営業からの差し戻しや商談後の結果を確認しながら修正します。

業務を増やす前に基本運用を定着させる

SDRを立ち上げると、見送り顧客への継続的な情報提供やツールによる自動化にも取り組みたくなります。しかし、基本となる反響対応と記録が定着していなければ、業務を増やすほど運用が複雑になります

まずは「反響を受け取る」「連絡する」「判断する」「記録する」「営業へ渡す」という基本の流れを安定させましょう。その後、反響数や担当者の負荷に応じて、フォロー業務や自動化の範囲を広げます。

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SDRで成果を上げるためのポイント

SDRは、単にリードへアプローチするだけでなく、効率的に商談を創出し、営業チームに質の高いリードを提供する役割を担います。そのためには、適切な戦略とプロセスの設計が不可欠です。

ここでは、SDRの成功を左右する4つの重要なポイントについて解説します。

明確なKPIの設定

SDRの業務成果を可視化し、適切に評価・改善するためには、KPI(重要業績評価指標)の設定が重要です。具体的な数値目標を持つことで、チーム全体のパフォーマンスを管理しやすくなります。

SDRの代表的なKPI

KPI 概要 改善ポイント
コール数/メール送信数 1日あたりの架電回数・送信件数 適切なターゲティングを行い、効率的にリードへアプローチ
コネクト率 実際に担当者と接触できた割合 最適なタイミング・チャネルを活用し、接触率を向上
リード転換率 見込み客を商談に転換できた割合 アプローチの質を高め、リードの興味関心を引き出す
アポイント獲得率 架電・メールから商談につながった割合 提案内容をパーソナライズし、説得力を強化
商談成功率 獲得した商談が受注につながる割合 リードの質を高め、確度の高い顧客にアプローチ

特に、リード転換率やアポイント獲得率は、SDRの業務の質を判断する重要な指標です。これらの数値を定期的に分析し、アプローチの改善を図ることが、SDRの成功に直結します。

営業・マーケティングとの連携強化

SDRの業務は、マーケティングと営業の橋渡しの役割を担うため、両部門との密な連携が求められます。その上で特に重要なのが、以下の3つです。

  • リードの定義を統一する

MQL・SQLを明確化し、「どの時点でリードを営業に引き渡すか」を共有することで、スムーズなリード移行が可能です。
• MQL(Marketing Qualified Lead):マーケティングが獲得したリード
• SQL(Sales Qualified Lead):SDRがスクリーニングし、営業に渡すべきリード

  • SLA(サービスレベルアグリーメント)の設定

マーケティングとSDR、SDRと営業の間で、以下のようなKPIを設定し、合意しておくことが重要です。
• マーケティング → SDR :「月に○件のリードを渡す」
• SDR → 営業 :「リードのうち○%を商談化する」

  • 定期的な情報共有とフィードバック

マーケティングとSDR、SDRと営業の間で、以下の状況を定期的に共有することが重要です。
• マーケティング → SDR :リードの獲得状況、問い合わせの傾向
• SDR → 営業 :リードの反応、商談化しやすいターゲット層
• 営業 → SDR :商談後のフィードバック、アプローチすべき企業リスト

SDRに適したスクリプトとトークスキルの構築

SDRは限られた時間内でリードの興味を引き、商談につなげる必要があります。そのため、効果的なスクリプトとトークスキルの習得が欠かせません。

SDRの基本のスクリプト構成は以下のとおりです。

  1. オープニング(自己紹介)
    「○○社の△△と申します。短い時間で構いませんので、少しだけお話しさせていただけますか?」
  2. 関心喚起(相手の課題にフォーカス)
    「貴社のような○○業界の企業様が直面している■■の課題について、多くのご相談をいただいています。」
  3. 解決策の提示
    「当社では、▲▲を活用して○○の課題を解決するお手伝いをしています。」
  4. アポイントの提案
    「一度、詳細をお話しできればと思いますが、○日と○日でしたらどちらがご都合よろしいでしょうか?」

このような流れで簡潔かつ明確に話すことで、相手の関心を引きやすくなります。また、トークスクリプトは、相手が「No」を提示する前提で作成するのがポイントです。さらに、オープンクエスチョンの活用や、自社の強みの明確化も、トークをする上で重要なポイントになります。

SFA/CRMツールの活用

SDRは、多くのリードを管理しながらアプローチを行うため、SFA(営業支援ツール)やCRM(顧客管理ツール)の活用が不可欠です。適切なツールを活用することで、業務の効率化とリードの質の向上が可能です。

代表的なSFA/CRMツールは以下のとおりです。

  • Salesforce:世界的に利用されるCRM。高度なカスタマイズが可能
  • HubSpot:直感的な操作性が特徴で、中小企業にも適したCRM
  • Microsoft Dynamics 365:Microsoft製のSFAで、他のMicrosoftツールと連携可能

これらのツールの活用で、リード管理の効率化だけでなく、顧客データを一元化し、チーム間の情報共有の円滑化が実現します。

ツールは、製品の多機能さよりも自社の運用に適合するかで選びます。

  • 反響の発生から商談への引き渡しまで追えるか
  • 商談化の判定基準を選択項目として持てるか
  • 自由記述に依存せず、集計できる形で記録できるか
  • 担当者が変わってもデータを確認・出力できるか
  • 少人数でも設定やメンテナンスを続けられるか
  • 既存の問い合わせ情報や顧客情報を移行できるか

ただし、ツールは曖昧な業務を自動で整えてくれるものではありません。先に商談化基準と記録項目を決め、その運用を支えられるツールを選ぶことが大切です。

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SDRの内製が向いているケース・外注が向いているケース

SDRの内製と外注は、どちらかが一律に優れているわけではありません。社内の人員、保有するノウハウ、立ち上げまでに使える時間によって、適した方法は異なります。

SDRの内製が向いているケース

次のような企業は、SDRを内製するのが向いています。

  • 商品や顧客に関する専門知識が社内に蓄積されている
  • SDRを担当できる人員と育成時間を確保できる
  • 顧客との対話から得た情報を商品開発や戦略へ直接反映したい
  • 中長期的にSDRの運用ノウハウを社内へ蓄積したい
  • 商談化基準や営業プロセスがある程度整理されている

内製のメリットは、顧客の反応や課題を社内で直接把握できることです。営業やマーケティング、商品部門へのフィードバックも行いやすくなります。

一方で、採用や育成、マネジメント、ツール整備に時間がかかります。担当者を配置するだけでなく、継続的に改善できる責任者も必要です。

SDRの外注が向いているケース

次のような企業は、外部支援の活用が向いています。

  • SDRを担当する人員をすぐに確保できない
  • 立ち上げや運用設計のノウハウが不足している
  • 短期間で反響対応を開始、または改善したい
  • 営業担当者が初期対応に追われ、商談へ集中できていない
  • 反響数の増減が大きく、社内人員だけでは調整しにくい

外注を活用すれば、採用や育成を待たずに運用を始めやすくなります。経験のある支援会社から、業務設計や改善方法を取り入れられる点もメリットです。

ただし、実行業務をすべて任せるだけでは、商談化の判断基準や顧客理解が外部に偏る可能性があります。対応件数の報告だけでなく、判定理由、顧客の反応、改善内容まで共有されるかを確認する必要があります。

内製と外注を組み合わせる方法もある

商談化基準の策定や顧客像の更新は自社が担い、定型的な一次対応、データ入力、集計などを外部へ依頼する方法もあります。

また、立ち上げ時だけ外部の支援を受け、業務フローや記録方法が整った後に社内へ移管することも可能です。将来的な内製化を考えている場合は、次の点を依頼前に確認しましょう。

  • 商談化基準や業務手順が文書として残るか
  • 顧客との会話や判定理由を自社で確認できるか
  • KPIの定義と改善方法が共有されるか
  • 社内担当者への引き継ぎや育成に対応しているか

外注先を選ぶ際は、短期的に業務を代行できるかだけでなく、支援終了後に自社で運用を続けられるかまで見ることが重要です。

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SDRに関するよくある質問

Q. SDRとは何ですか?

A. SDR(Sales Development Representative)は、問い合わせや資料請求など反響のあった見込み顧客へアプローチし、商談化を目指すインサイドセールスの役割です。

Q. SDRとBDRの違いは何ですか?

A. SDRは反響のあったリードへ対応する「反響型」、BDRはまだ接点のない企業へアプローチする「新規開拓型」です。ターゲットや役割、KPIが異なります。

Q. SDRで重要なKPIは何ですか?

A. 初動対応時間、商談化率、SQL化率、有効商談数などが代表的です。活動量だけでなく、商談の質や受注への貢献まで確認することが重要です。

Q. SDRはどのような企業に向いていますか?

A. Web問い合わせや資料請求、ウェビナーなどで継続的にリードを獲得している企業に向いています。反響リードを取りこぼさず商談化したい企業に適した体制です。

Q. SDRを立ち上げる際に最初に決めるべきことは何ですか?

A. 対応するリードの範囲や商談化基準、営業への引き渡し条件を明確にすることが重要です。役割を整理してからKPIや運用ルールを設計すると、立ち上げ後の混乱を防ぎやすくなります。