
Google検索では、検索結果の上部にAIが生成した回答を表示する「AI Overview」の利用が広がっています。
ユーザーは複数のWebページを開かなくても要点を把握できる一方、企業にとっては、検索順位を維持していても流入が減る可能性や、AI Overview内での新たな露出機会が生まれています。
本記事では、AI Overviewの仕組みと検索流入への影響、引用・表示を意識した対策、効果の確認方法を解説します。
この記事のポイント
・AI Overviewは、Google検索上でAIが情報を整理し、概要と関連リンクを表示する機能
・検索画面内で疑問が解決し、Webサイトがクリックされない場合がある
・検索順位やCTRに加え、生成AI機能での露出も確認する必要がある
・特別なAI対策ではなく、SEOを土台に独自性と信頼性のある情報を発信することが重要
また、シャコウでは、AI OverviewやLLMOの基礎となるSEOに関する情報をYouTubeで発信しています。本記事を理解する上でのベースとなる内容なので、ぜひ参考にご視聴ください。

AI Overviewとは?Google検索に表示されるAI要約の仕組み
まずは、AI Overviewという用語の意味や、従来の検索結果との違いなどを解説します。
AI Overviewとは?
AI Overviewとは、Google検索で生成AIを使って検索内容の要点をまとめ、関連するWebページへのリンクとともに表示する機能です。
すべての検索で表示されるわけではなく、Googleのシステムが「通常の検索結果に加えてAIによる概要を表示することに価値がある」と判断した検索で表示されます。Googleは、複雑なトピックや質問を素早く理解し、必要に応じて関連サイトで詳細を確認できるようにする機能と説明しています。

AI Overviewでは、必要に応じて「クエリファンアウト」と呼ばれる仕組みも使われます。一つの検索から関連する複数の検索を行い、検索インデックス内の情報を取得したうえで回答を構成します。
従来は、検索 → 検索結果の一覧 → Webページを開く → 情報を確認する という流れが中心でした。
AI Overviewでは、検索 → AIが要点を提示 → 必要に応じて参照元のWebページを開く という情報探索も可能になっています。
AI Overviewで変わる検索体験
AI Overviewには、従来の検索結果とは異なる特徴があります。
1.複雑な質問の要点をまとめて確認できる
複数の条件を含む質問でも、関連する情報を整理した概要が提示される場合があります。従来は何度か検索を繰り返して情報を整理する必要があったテーマでも、検索結果上で全体像を把握しやすくなります。
2.回答とあわせて関連するWebページが提示される
AI Overviewは回答だけを表示するのではなく、内容を詳しく確認するための関連リンクも提示します。企業側から見ると、従来の検索順位だけではなく、AIが生成する回答の情報源・関連リンクとして自社コンテンツが表示されるかという新たな接点が加わったと考えられます。
3.すべての検索で表示されるわけではない
AI Overviewは常に表示される機能ではありません。Googleは、通常の検索結果に対して付加価値があるとシステムが判断した場合に表示すると説明しています。そのため、同じテーマでも検索語やタイミングによって表示の有無が変わる場合があります。
4.そのまま追加の質問に進める
2026年には、AI Overviewからそのまま追加質問を行い、AI Modeで対話形式の検索へ移行できる仕組みも展開されています。
検索結果を確認して終わるのではなく、回答を起点にさらに質問を深掘りする検索体験へと広がっています。
SGEとの違い|試験提供から正式機能へ
SGE(Search Generative Experience)は、Googleが検索への生成AI導入を検証するためにSearch Labsで提供していた試験的な機能です。
その後、Googleは2024年5月に米国で「AI Overviews」として提供を開始し、日本でも同年8月に提供を開始しました。
そのため、「SGE」といった用語が登場した場合は、現在のAI Overviewにつながる試験段階の機能を指していると理解するとよいでしょう。
AI Overviewは日本でいつから?使い方と消す方法
AI Overviewは、2024年8月16日に日本での提供開始が発表されました。
日本のほか、英国、インド、インドネシア、メキシコ、ブラジルにも同時期に展開されています。
使うために特別な設定や操作は必要ありません。Googleで通常どおり検索し、対象となる検索であれば検索結果にAI Overviewが自動的に表示されます。概要内に表示される関連リンクから、情報源となったWebページを確認することもできます。
一方、AI Overviewだけを常時オフにする設定は現在用意されていません。
AI Overviewを表示せず、通常のWebリンクのみを確認したい場合は、検索後に「ウェブ」フィルタを選択する方法があります。「ウェブ」を選ぶと、AI Overviewなどを含まないテキストリンク中心の検索結果を表示できます。
AI Overviewによる検索流入の変化
AI Overviewの普及によって変わるのは、検索結果の見た目だけではありません。ユーザーが情報を得るまでの行動やWebサイトへのクリック、企業側が確認すべきSEO指標にも変化が生じています。
ここでは、AI Overviewによる主な変化を3つの観点から整理します。

検索行動の変化|「探す検索」から「答えを得る検索」へ
従来のGoogle検索では、ユーザーが検索結果に並んだWebページから必要なページを選び、サイトへ移動して情報を確認する流れが一般的でした。
一方、AI Overviewでは、複数の情報をもとに生成された概要が検索結果上に表示されるため、Webページを一つずつ開かなくても、その場で質問の要点を把握できる場面が増えています。
Googleも、AI Overviewについて「複雑なトピックや質問の要点をすばやく把握し、必要に応じて関連リンクからさらに詳しい情報を確認できる機能」と説明しています。
つまり、検索がなくなるのではなく、
検索する
→ 検索結果からページを探す
→ 各ページで答えを探す
という従来の流れに加え、
検索する
→ AI Overviewで要点を確認する
→ 必要な場合だけWebページへ移動する
という情報収集の経路が加わったと考えるとよいでしょう。
企業側にとっては、「検索結果に表示されているか」だけでなく、検索結果上でユーザーの疑問がどこまで解決されているかも意識する必要があります。
クリック率の変化|順位が変わらなくても流入が減る可能性
AI Overview内でユーザーの疑問が解決すれば、検索上位に表示されているWebページでもクリックされない可能性があります。
そのため、
検索順位は維持している
→ 検索結果への表示も続いている
→ しかしクリック率が低下する
→ Webサイトへの流入が減少する
という状況が起こり得ます。
実際、SEOツールを提供するAhrefsが2026年7月に公表した調査では、日本の情報収集型キーワードにおいて、AI Overviewが表示された検索1位ページの2026年6月の実測CTRは9.0%でした。AI Overviewがなかった場合の推定CTR24.1%と比較すると、62.7%低い水準です。
同調査では、2025年12月時点の低下率は38%だったため、半年間で差がさらに広がった結果となっています。
ただし、この調査は「AI OverviewがCTRを62.7%低下させた」という因果関係を証明するものではありません。AI Overview表示時の実測CTRと、過去の推移から算出した予測CTRを比較した結果として捉える必要があります。
また、AI Overviewには関連するWebページへのリンクも表示されます。自社コンテンツが回答を裏付ける情報源として提示されれば、従来の検索結果とは異なる位置でユーザーに発見される可能性もあります。
そのため、「AI Overview=検索流入が減る」と一律に判断するのではなく、自社の検索順位やCTR、AI上での露出を実際に確認することが重要です。
※参照:Ahrefs「AI 概要で検索 1 位の CTR が半年で -62.7 % に激減」
SEO評価の変化|順位・CTRだけでなくAI上の露出も確認する
AI Overviewが検索結果に組み込まれたことで、検索順位だけを確認していても、自社コンテンツがユーザーとどのように接触しているのかを十分に把握できないケースが増えています。
従来のSEOでは、
- 検索順位
- 表示回数
- クリック数
- CTR
などが代表的な指標でした。
これらが重要であることは現在も変わりません。そのうえで、今後はAI OverviewやAI Modeなどの生成AI機能で、自社コンテンツがどの程度表示されているかもあわせて確認する必要があります。
Googleは2026年6月、Search Consoleに生成AI機能向けの専用パフォーマンスレポートを追加しました。さらに同年8月31日には、世界中のすべてのWebサイトへ提供範囲を拡大しています。
同レポートでは、主に以下を確認できます。
- 生成AI機能で自社URLが表示された回数
- 表示されたページ
- 国別の表示状況
- デバイス別の表示状況
- 時間・日・週・月単位での推移
一方、現時点では生成AIパフォーマンスレポートで確認できる中心的な指標はインプレッション(表示)です。通常検索のクリック数やCTRなどと組み合わせて評価する必要があります。
AI Overview時代のSEOでは、従来の順位やCTRを捨てるのではなく、「検索結果でどう評価されているか」と「生成AI機能でどのように露出しているか」の両方から成果を見ることが重要です。
※参照:Google Search Central「Search Consoleに検索の生成AIのパフォーマンスレポートを導入」


AI Overviewに影響を受けやすいコンテンツの特徴
AI Overviewの影響は、業界やサイトの種類だけで決まるわけではありません。ユーザーの検索意図や、検索結果上で疑問を解決しやすいテーマかどうかによって、表示されやすさやWebサイトへの影響は異なります。
Ahrefsが2025年9月のデスクトップ検索約1億4,600万件を分析した調査では、AI Overviewは特に以下のような検索で表示されやすい傾向が確認されています。
| 検索・コンテンツの特徴 | AI Overviewとの関係 | 考えられる影響 |
|---|---|---|
| 情報収集型の検索 | AI Overviewが表示されたキーワードの99.9%が情報収集型 | 「〇〇とは」「方法」「原因」など、回答が検索画面内で完結しやすい |
| 質問形式の検索 | 質問形式のクエリの57.9%でAI Overviewが表示 | FAQやハウツーなど、明確な回答を提供する記事は影響を受ける可能性がある |
| 長く具体的な検索 | 7語以上のクエリの46%でAI Overviewが表示 | 複数条件を含む質問は、AIが情報を整理して回答しやすい |
| 独自性の少ない一般的な解説 | 複数サイトから同様の情報を収集しやすい | AI Overview内で要点が完結し、クリックされにくくなる可能性がある |
| 一次情報・詳細情報を含むコンテンツ | AI Overviewだけでは情報を完結しにくい場合がある | 詳細な調査データや事例を確認するため、サイト訪問につながる余地がある |
※表示率の数値はAhrefsの調査結果です。「考えられる影響」は、調査結果をもとにした当社の考察です。
※参照:Ahrefs「What Triggers AI Overviews? 86 Factors and 146 Million SERPs Analyzed」
特に、「〇〇とは」「〇〇する方法」「なぜ〇〇なのか」といった情報収集型の記事は、AI Overviewによって検索画面内で疑問が解決される可能性があります。
一方で、自社独自の調査データや具体的な導入事例、専門家による分析など、詳細を確認する価値のあるコンテンツまで不要になるわけではありません。
また、AI Overviewの表示傾向は継続的に変化しています。そのため、「この種類の記事は影響が大きい」と一律に判断するのではなく、Search Consoleなどを使って、自社が獲得している検索クエリやページごとの変化を確認することが重要です。
AI Overviewの仕組み
AI Overviewは、ユーザーの検索クエリに対して、関連するWeb上の情報を取得しながら回答を生成します。
Googleは、AI OverviewやAI Modeなどの生成AI機能において、検索インデックスから関連性の高い情報を取得する「RAG(Retrieval-Augmented Generation:検索拡張生成)」や、関連する複数の検索を並行して行う「クエリファンアウト」といった手法を利用していると説明しています。
ここでは、AI Overviewがどのような検索で表示されやすいのか、どのように回答を組み立てているのか、どのような情報源が使われるのかを整理します。
※参照:Google Search Central「Google検索の生成AI機能向けにウェブサイトを最適化する」

表示されやすい検索クエリ
AI Overviewはすべての検索で表示されるわけではありません。Googleは、通常の検索結果に加えてAIによる概要を表示することで、ユーザーに付加価値を提供できるとシステムが判断した場合に表示されると説明しています。
具体的な表示条件は公開されていませんが、外部調査では一定の傾向が確認されています。
Ahrefsが2025年9月のデスクトップ検索約1億4,600万件を分析した調査では、AI Overviewは特に次のような検索で表示されやすい傾向がありました。
- 情報収集型の検索:AI Overviewが表示されたキーワードの99.9%が情報収集型
- 質問形式の検索:質問形式のクエリの57.9%で表示
- 長く具体的な検索:7語以上のクエリの46%で表示
たとえば、「LLMOとは?」のような定義を求める検索や、「営業の成果が上がらない理由は?」といった質問形式の検索などでは、AI Overviewが表示される可能性があります。
ただし、これらはあくまで調査時点の傾向です。AI Overviewの表示対象や仕組みは継続的に変更されているため、「特定のクエリなら必ず表示される」と考えるのではなく、実際の検索結果を確認することが重要です。
※参照:Ahrefs「What Triggers AI Overviews? 86 Factors and 146 Million SERPs Analyzed」
AI Overviewが回答を生成する仕組み|クエリファンアウト
AI Overviewでは、ユーザーが入力した一つの検索クエリに対して、必要に応じて「クエリファンアウト」という手法が使われます。
クエリファンアウトとは、元の質問に関連する複数の検索クエリを生成し、それらを並行して検索することで、回答に必要な情報を幅広く取得する仕組みです。

たとえば、「LLMOとは?SEOとの違いと対策方法を教えて」という検索クエリがあった場合、AI Overviewは以下のような関連する検索を行い、それぞれに関連する情報を取得する可能性があります。
1. 「LLMOとは何か?」
2. 「LLMOと従来のSEOの違い」
3. 「LLMOにおける具体的な対策とは?」
Googleは、AI OverviewやAI Modeでクエリファンアウトを使うことで、通常の検索よりも幅広い関連情報を取得し、回答を裏付けるWebページを提示できると説明しています。
そのため、AI Overview対策では、特定のキーワードだけを機械的に狙うのではなく、ユーザーが一つのテーマについてどのような疑問を持つのかを理解し、関連する情報まで十分に提供することが重要です。
AI Overviewが参照する情報源についてGoogleが明らかにしていること
AI Overviewが、どのWebページを引用・表示するかを決める詳細なロジックは公開されていません。
一方でGoogleは、AI Overviewなどの生成AI検索について、従来のGoogle検索のコアランキング・品質システムを基盤としていると説明しています。
さらに、RAGを利用してGoogle検索インデックスから関連性の高いWebページを取得し、その情報を確認しながら回答を生成し、回答を裏付ける関連ページへのリンクを表示します。
そのため、
- 検索順位が高ければ必ずAI Overviewに引用される
- E-E-A-Tを強化すれば必ず表示される
- 被リンクを増やせば引用されやすくなる
といった単純なルールがあるわけではありません。
Googleが公式に推奨しているのは、AI Overview専用の対策ではなく、従来のSEOと同様に、
- ユーザーにとって有益で独自性のある情報を提供する
- 実際の経験や専門知識に基づく内容を盛り込む
- わかりやすい見出しや構造で情報を整理する
- 検索エンジンがクロール・インデックスできる状態を整える
といった基本的な取り組みです。
Google検索で適切に取得・評価される状態をつくり、そのうえでユーザーにとって価値のある情報を提供することが、AI Overviewへの対応にもつながります。
※参照:Google Search Central「Google検索の生成AI機能向けにウェブサイトを最適化する」


BtoBコンサルタント
柴犬先輩
まずはAI Overviewの仕組みを理解することが攻略の鍵だ!
AI OverviewとLLMOの関係
AI OverviewはWeb上の情報を参照しながら回答を生成し、関連するWebページへのリンクを表示します。そのため、生成AI上で自社の情報を発見・理解・引用されやすい状態に整えるLLMO(Large Language Model Optimization)とも関係の深いテーマです。

以下の資料でもLLMOについて詳しく解説していますので、ぜひあわせてご覧ください。
LLMOとは?SEOの延長線にある生成AI時代の最適化
LLMOとは、生成AIやAI検索上で、自社や自社コンテンツが適切に発見・理解・引用・言及される状態を目指して、Webサイトや情報発信を整える取り組みです。
従来のSEOとまったく別の施策ではなく、SEOを土台に、生成AI上の情報接点まで対象を広げる考え方と捉えるとわかりやすいでしょう。
実際、GoogleはAI OverviewやAI Modeについて、従来のGoogle検索のコアランキング・品質システムを基盤としており、SEOのベストプラクティスが引き続き有効だと説明しています。
そのため、AI Overviewに表示されるためだけの特殊な対策を行うのではなく、検索エンジンが適切に取得できる技術環境を整え、独自性・専門性のある有益なコンテンツを発信することが基本となります。
※参照:Google Search Central「Google検索の生成AI機能向けにウェブサイトを最適化する」

AI OverviewはLLMOのモニタリング対象の一つ
LLMOでは、生成AI上で自社や自社コンテンツがどのように扱われているかを継続的に確認することが重要です。
AI Overviewについても、
- 自社コンテンツが関連リンクとして表示されているか
- どのページが生成AI機能上で露出しているか
- 競合サイトがどのような検索で表示されているか
といった状況を確認することで、自社の情報発信を改善するための材料にできます。
また、Google Search Consoleでは、AI OverviewやAI Modeなどの生成AI機能における自社サイトの表示状況を確認できるようになっています。
そのため、AI Overviewへの表示・引用はLLMO施策を見るための一つの指標にはなりますが、それだけで施策の成否を判断するものではありません。
検索流入や指名検索、問い合わせなども含めて、自社への影響を確認することが重要です。
「上位表示」と「AIに引用されること」を分けて考えすぎない
AI Overviewでは、検索1位のページだけが関連リンクとして表示されるわけではありません。一方で、「検索順位よりAIへの引用の方が重要」という単純な関係でもありません。
Googleは、AI Overviewなどの生成AI機能についても、従来のGoogle検索のランキング・品質システムを基盤としていると説明しています。
そのため、LLMOでは「SEOからAI対策へ切り替える」のではなく、
- クロール・インデックスされる技術環境を整える
- ユーザーの疑問に十分答えるコンテンツをつくる
- 自社ならではの一次情報や専門的な知見を発信する
- 情報の根拠や発信主体を明確にする
- AI上での露出状況もあわせて確認する
といった取り組みを、従来のSEOと一体で進めることが重要です。
つまり、SEOとLLMOは対立するものではなく、生成AIを含む検索体験の変化に合わせて、SEOの対象範囲を広げていく関係にあると考えるとよいでしょう。

AI Overview対策に取り組む3つのメリット
AI Overviewを意識してサイトやコンテンツを改善することは、通常のSEOや情報発信の品質向上にもつながります。ここでは、AI Overviewに取り組むメリットを解説します。

AI Overview上で新たな露出機会をつくれる
AI Overviewでは、回答とあわせて関連するWebページへのリンクが表示されます。そのため、自社コンテンツが関連情報として提示されれば、従来の検索結果とは異なる位置でユーザーに発見される機会が生まれます。
ただし、対策を行えば必ずAI Overviewに引用・表示されるわけではありません。あくまで、検索結果に加えて新たな露出機会を得られる可能性がある点がメリットです。
通常のSEOやコンテンツ改善にもつながる
AI Overview対策として行う施策の多くは、通常のSEOと共通しています。たとえば、以下のような対策が挙げられます。
- 検索エンジンがクロール・インデックスできる環境を整える
- 内部リンクやサイト構造を整理する
- ユーザーの疑問に十分答えるコンテンツを作る
- 独自の調査データや事例など一次情報を増やす
- ページ内容と一致する構造化データを設定する
そのため、AI Overviewだけのために新しい施策を増やすというより、既存のSEOやコンテンツを改善する延長線上で取り組みやすい点もメリットです。
自社情報の正確性や信頼性を見直すきっかけになる
AI Overviewへの対応を進める過程では、自社サイトに掲載している情報の正確性や信頼性を改めて確認することになります。たとえば、以下のような点です。
- 古いサービス情報が残っていないか
- 調査データや数値に出典があるか
- 著者や運営企業が明確になっているか
- 自社ならではの経験や一次情報が含まれているか
- 他ページと説明内容に食い違いがないか
こうした改善は、AI Overviewへの対応だけでなく、ユーザーが自社の情報を正しく理解し、安心して比較・検討できる状態をつくることにもつながります。
AI Overviewに引用・表示されるための対策
AI Overviewで参照される可能性を高めるには、従来のSEOを土台に、ユーザーが理解しやすい構成で、根拠の明確な有益な情報を提供することが重要です。ここでは、AI Overviewへの表示・引用を意識するうえで押さえておきたい3つのポイントを解説します。

問いに明確に答えるページ構成にする
AI Overviewを意識する場合も、まず重要なのはユーザーが知りたいことに対して、十分かつわかりやすい回答を提供することです。
検索ユーザーは、一つのテーマについて複数の疑問を持っています。たとえば「SFAとは」と検索するユーザーであれば、意味だけでなく、CRMとの違いやメリット、導入方法、選び方などもあわせて知りたい可能性があります。
そのため、単にメインキーワードについて説明するだけではなく、以下のようなコンテンツ設計が重要です。
- ユーザーが最初に知りたい結論をわかりやすく示す
- 関連して生じる疑問にも十分に答える
- 見出しごとにテーマを整理する
- 必要に応じて事例や具体例を加える
- 自社だから提供できる情報や知見を盛り込む
ただし、想定されるサブクエリごとにページを大量に作ったり、検索語句のバリエーションをすべて本文へ盛り込んだりする必要はありません。キーワードを機械的に増やすのではなく、ユーザーがそのページを読んだことで、必要な情報を十分に得られるかを基準に設計しましょう。
構造化データは通常のSEO施策として適切に設定する
構造化データとは、ページに掲載されている情報の意味や関係性を、検索エンジンが理解しやすい形式で記述する仕組みです。
たとえば、記事であればArticle、商品であればProductなど、ページの内容に応じた構造化データを設定することで、Googleがコンテンツを理解するための手がかりを提供できます。
ただし、AI Overviewに表示されるための専用Schemaは存在しません。構造化データを設定したからといって、AI Overviewへの引用・表示が保証されるわけでもありません。
Googleも、生成AI検索への表示に構造化データは必須ではなく、特別なschema.orgマークアップも必要ないと明言しています。一方で、リッチリザルト(Google検索結果においてテキスト以外にも画像や価格、評価などの付加情報を視覚的に表示する機能)など通常のGoogle検索にも活用されるため、SEO全体の一環として適切に設定することを推奨しています。
構造化データを設定する際は、AI Overviewのために特殊なマークアップを追加するのではなく、実際にページ上で確認できる内容と一致する適切な構造化データを使用することが重要です。
E-E-A-Tを意識し、情報の根拠を明確にする
AI Overviewへの表示を考えるうえでも、ユーザーが安心して利用できる有用で信頼性の高い情報を発信することが重要です。その際に参考になるのが、Googleがコンテンツ品質を考えるうえで示しているE-E-A-Tです。
E-E-A-Tとは、以下の頭文字を取った考え方です。
- Experience(経験)
- Expertise(専門性)
- Authoritativeness(権威性)
- Trustworthiness(信頼性)
ただし、E-E-A-TそのものがAI Overviewへの引用を決める直接的な評価指標というわけではありません。
実務では、E-E-A-Tという言葉そのものを意識するより、
- 記事の著者や監修者を明確にする
- 著者の経歴や専門分野を掲載する
- データや調査結果には出典を記載する
- 実際の導入事例や経験に基づく情報を掲載する
- 自社独自の調査や一次データを発信する
- 古い情報を定期的に更新する
といった形で、「誰が、どのような根拠をもとに発信している情報なのか」をユーザーが確認できる状態にすることが重要です。
自社だからこそ提供できる一次情報や具体的な知見を加えることが、通常のSEOだけでなく生成AI検索への対応にもつながります。



BtoBコンサルタント
柴犬先輩
従来のSEOを土台に、AIにも内容が伝わりやすい情報設計を意識しよう!
AI Overviewに表示されない場合に確認する3つの原因
AI Overviewへの対策を行っても、必ず自社ページが表示・引用されるわけではありません。
「AI Overviewに表示されない」と感じた場合は、まずAI Overview自体が表示されていないのか、自社ページだけが引用されていないのかを切り分けて確認することが重要です。

AI Overview自体が表示されていない
AI Overviewは、すべての検索クエリで表示されるわけではありません。
Googleは、通常の検索結果に加えて生成AIによる回答を表示することで、ユーザーに付加価値を提供できるとシステムが判断した場合にAI Overviewを表示すると説明しています。そのため、同じテーマであっても、検索語句や検索意図によって表示される場合とされない場合があります。
まずは、対策したい検索クエリでAI Overviewそのものが表示されているかを確認しましょう。
AI Overviewが表示されていなければ、自社ページ固有の問題によって表示されていないとは限りません。関連する質問形式や具体的な検索クエリでも確認し、どのような検索でAI Overviewが表示されているのかを把握することが重要です。
AI Overviewは表示されているが、自社ページが引用されていない
AI Overviewが表示されていても、自社ページが関連リンクとして掲載されるとは限りません。
Googleは、AI Overviewなどの生成AI機能で、検索インデックスから関連性の高いWebページを取得し、回答の生成や裏付けに活用すると説明しています。ただし、どのページを引用するかを決める詳細なロジックは公開されていません。
自社ページが表示されていない場合は、以下を確認しましょう。
- ユーザーの検索意図に十分答えているか
- 関連する疑問まで含めて情報を整理できているか
- 他サイトの要約だけではなく独自の情報があるか
- データや主張の根拠が明確になっているか
- 情報が古くなっていないか
単にキーワードを追加するのではなく、その検索をしたユーザーにとって、自社ページならではの価値があるかを見直すことが重要です。
クロール・インデックスなどの技術的な問題がある
コンテンツの内容以前に、Googleがページを適切に取得できていない可能性もあります。
Googleは、生成AI検索にWebページが表示されるための基本条件として、ページがGoogle検索にインデックスされ、通常の検索結果でスニペットを表示できる状態であることを挙げています。
そのため、Search Consoleなどを使って、以下を確認しましょう。
- Googleにクロールされているか
- インデックスに登録されているか
- noindexが設定されていないか
- robots.txtなどでクロールを妨げていないか
- Google検索でスニペットを表示できる状態か
ただし、これらの条件を満たしたからといって、AI Overviewへの表示が保証されるわけではないことに注意しましょう。
自社がAI Overviewに誤って説明されたときの対処法
AI Overviewは生成AIを利用しているため、表示される回答が常に正しいとは限りません。Googleも、AI Overviewには誤りが生じる可能性があることを案内しています。
ここでは、自社の商品・サービスや企業情報について誤った説明が表示された場合の対処法を解説します。

自社サイトや参照元の情報に誤りがないか確認する
まず確認したいのが、AI Overviewがどのような情報をもとに回答しているかです。AI Overviewに表示されている関連リンクを確認し、自社サイトや第三者サイトに、以下の内容などが残っていないか確認します。
- 古いサービス内容
- 変更前の料金や機能
- 誤った企業情報
- 現在は提供していない商品・サービス
- 表現が曖昧で誤解されやすい説明
特に自社サイトの情報に問題がある場合は、該当ページを修正し、現在の正しい情報を明確に示すことが重要です。
また、自社サイトでは正しい情報を掲載していても、過去のプレスリリースや比較サイト、ニュース記事など、Web上に異なる情報が残っている場合があります。
自社で修正できない第三者サイトで誤情報を見つけた場合は、必要に応じて運営者へ修正を依頼しましょう。
AI OverviewからGoogleへフィードバックを送る
元情報を確認したうえで、AI Overviewの内容自体に明確な誤りがある場合は、Googleへフィードバックを送ることもできます。
AI Overviewの下部にある「👍」「👎」から評価でき、誤りや問題がある場合は「👎」を選択し、「問題を報告」から詳細を送信できます。
フィードバックを送る際は、以下の情報などを具体的に記載するとよいでしょう。
- どの記述が誤っているのか
- 正しい情報は何か
- 正しい情報を確認できる公式ページ
- なぜ誤解を招くのか
ただし、フィードバックを送れば該当のAI Overviewがすぐに修正されるとは限りません。Googleは、ユーザーからのフィードバックをAI Overviewや検索体験の改善に利用すると説明しています。
そのため、誤情報への対応はGoogleへの報告だけで完結させず、自社が管理できる公式情報を最新かつ明確な状態に保つことを優先しましょう。
AI Overview表示状況のモニタリングと改善アプローチ
AI Overviewでの露出やブランドの言及を増やすには、継続的なモニタリングと改善が必要です。生成AIの回答に選ばれる情報源になるためのPDCAを回すことが求められます。

1. 想定ユーザーと自然文クエリを設計する
まずは、生成AIが参照する検索環境を再現するために、想定されるユーザー(ペルソナ)を定義します。
ペルソナ例:
- 業界:コンサルティング
- 企業規模:90名規模
- 役職:部長クラス
- 状況:CRMが形骸化し、新たなSFAを検討中
そのうえで、実際に検索・質問される可能性のある自然文クエリを設計します。
例:
- 「中小企業向けでおすすめのCRMは?」
- 「Slackと連携できる顧客管理ツールは?」
- 「人材業界でよく使われているSFAを教えて」
単一のキーワードだけでなく、比較・課題・用途・業界・企業規模などの条件を組み合わせてクエリを設計することで、ユーザーの実際の検討行動に近い状況を確認できます。
2. AI Overviewと複数の生成AIで出力結果を記録する
設計したクエリを使い、まずGoogle検索でAI Overviewの表示状況を確認します。
- AI Overviewが表示されるか
- 自社サイトが関連リンクとして掲載されるか
- 競合サイトが掲載されているか
- どのような内容が回答に含まれているか
などを記録します。
さらに、LLMOの観点まで含めて確認する場合は、同じ質問を
- ChatGPT
- Gemini
- Claude
などの主要な生成AIでも確認します。
生成AIごとに利用する情報源や回答の作り方が異なるため、同じ質問でも、言及される企業や参照される情報が異なる場合があります。
なお、ChatGPTやClaudeで確認するのはAI Overviewそのものではなく、生成AI全般における自社の露出状況です。AI Overviewのモニタリングとは分けて記録しておくと、分析しやすくなります。
3. 回答内の言及率と競合状況を確認する
収集した回答をもとに、以下の観点から自社と競合の露出状況を確認します。
- 自社ブランドが回答内で言及されているか
- 自社サイトが情報源として引用されているか
- どのクエリで自社の露出が強い・弱いか
- どの競合ブランドが頻繁に登場しているか
- AI Overviewと各生成AIで露出傾向に違いがあるか
たとえば、25クエリ×3つの生成AI=75回答を定点観測することで、「どのテーマで自社が選ばれやすいのか」「競合との差がどこにあるのか」を把握しやすくなります。
重要度の高いクエリを中心に、月次や施策実施後など一定のタイミングで比較するとよいでしょう。
AI Overviewについては、Search Consoleの生成AIパフォーマンスレポートもあわせて確認することで、手動での定点観測と実際の表示データを組み合わせて分析できます。
4. 分析結果をもとに改善アクションを実施する
モニタリングによって露出が弱いテーマや競合との差が見つかったら、改善施策につなげます。
たとえば、
- 言及が弱いジャンルに対するコンテンツの強化
例:特定業界向けの導入事例、用途別のコンテンツ、独自調査など - 回答で参照されている情報源を分析する
例:競合サイトや業界メディアで、どのような情報が掲載されているかを確認する - 既存コンテンツを改善する
例:FAQの追加、情報の更新、一次情報やデータの追加など - 第三者サイト上の情報も整える
例:比較サイトや業界メディア、プレスリリースなどに掲載される自社情報を最新の状態にする
重要なのは、生成AIごとの回答に一喜一憂するのではなく、複数のクエリを継続的に観測し、どの領域で自社の情報が不足しているのかを把握することです。
AI Overviewの表示状況や生成AI上のブランド言及を定期的に確認し、コンテンツ制作・SEO・外部での情報発信へフィードバックすることで、継続的な改善につなげられます。
AI Overviewは今後どうなるのか
AI Overviewは、検索結果にAI要約を表示する機能から、AI Modeと連携しながら検索体験全体を支える機能へと広がっています。
2026年現在は、AI Overviewからそのまま追加質問を行い、AI Modeで会話を続けられるようになっています。さらにGoogle検索では、テキストだけでなく画像・ファイル・動画などを使った検索にも対応が広がっています。
Googleによると、AI Overviewの月間アクティブユーザー数は25億人を超え、AI Modeも10億人を超えています。今後は「検索順位で上位を取る」だけでなく、AIによる回答や追加質問の中で、自社情報が適切に参照される状態をつくることも重要になっていくでしょう。
まとめ|AI Overview時代もSEOを土台に情報発信を最適化する
AI Overviewの普及により、企業は検索順位やクリック数だけでなく、生成AIの回答や関連リンクで自社コンテンツがどのように扱われているかも確認する必要があります。
ただし、AI Overviewへの対応に特別な施策が必要なわけではありません。クロール・インデックスなどの技術的な基盤を整えたうえで、ユーザーの疑問に明確に答え、自社ならではの一次情報や専門的な知見を提供することが基本です。
従来のSEO指標と生成AI機能での露出を継続的に確認し、コンテンツやサイトを改善していきましょう。
AI OverviewをはじめSEO・LLMO支援はシャコウにご相談ください
AI OverviewやLLMOをはじめ、生成AI時代の検索最適化にお悩みの方に向けて、シャコウでは戦略設計から実行・改善までを一気通貫で支援しています。
私たちが提供するのは、単なるSEO支援ではなく、AI時代に選ばれる情報設計のパートナーシップ。コンテンツ戦略、E-E-A-Tを踏まえた情報設計、技術施策、モニタリング体制、社内連携などを統合し、成果につながる仕組みを設計・実行します。
以下のような課題をお持ちの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
- LLM最適化にどう取り組めばよいか分からない
- AI Overviewや生成AIで自社が「選ばれない」理由を知りたい
- SEOと生成AI時代の情報最適化を統合的に設計・改善したい
- マーケティングと営業が連動した施策体制をつくりたい
BtoB領域に特化したマーケティング・セールス支援を強みとする私たちシャコウは、SEO・LLMO・AI Overviewに関する上流設計から実行フェーズまで、ワンストップでご支援します。ぜひお気軽にご相談ください。
【FAQ】AI Overviewに関するよくある質問
Q1. AI Overviewとは何ですか?
AI Overviewとは、Google検索で生成AIが複数の情報を整理し、検索結果上に概要を表示する機能です。回答とあわせて、関連するWebページへのリンクも表示されます。
Q2. AI Overviewは日本でいつから利用できますか?
日本では2024年8月からAI Overviewの提供が開始されています。現在は対象となる検索クエリで自動的に表示されます。
Q3. AI Overviewが表示されないのはなぜですか?
AI Overviewはすべての検索で表示されるわけではありません。Googleが、生成AIによる回答が検索体験に役立つと判断した場合に表示されます。
Q4. AI Overviewに自社サイトを表示させる方法はありますか?
確実に表示させる方法はありません。通常のSEOを土台に、ユーザーの疑問に十分答えるコンテンツや、独自性・信頼性のある情報を提供することが重要です。
Q5. AI OverviewとSEOはどのような関係がありますか?
AI Overviewでも、従来のGoogle検索と同様にSEOの基本的な考え方が有効です。検索順位だけでなく、生成AI上での露出もあわせて確認することが重要になっています。




新卒BtoBマーケター
白ポメちゃん
徐々にGoogleの検索上にAIが登場していたわけですね!でもどんな影響があるんだろう??