BtoBマーケティングでは、リードを獲得した後の継続的な情報提供=ナーチャリングが、商談化の鍵を握ります。中でも重要なのが、顧客の関心や検討フェーズに応じて適切な情報を届ける「ナーチャリングコンテンツ」です。

本記事では、ナーチャリングコンテンツの役割や種類、提供チャネル、具体的な作り方から成果を高める改善ポイントまでを体系的に解説します。放置されがちなリードを、着実に商談へと育てたいという方は、ぜひ参考にしてください。

 

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▼BtoBナーチャリング|ハウスリストが10000件以上ある企業はナーチャリングを優先すべき理由

目次

ナーチャリングとは|見込み顧客を育てる活動

マーケティングにおける「ナーチャリング(nurturing)」とは、獲得したリード(見込み顧客)に対して継続的に有益な情報を提供し、購買意欲を高めていく活動を指します。

BtoB領域では、サービス単価が高く検討期間が長いため、リード獲得からいきなり商談につながることはあまりありません。だからこそ、興味関心が高まるタイミングまで適切に情報を届け、検討を自然に前進させるナーチャリングが重要になります。

営業との接点がない期間もメールやコンテンツで関係を維持することで、「困ったときに思い出してもらえる」存在になり、商談化・受注につながりやすくなります。

▼BtoBにおけるナーチャリングについては以下の記事でも詳しく解説しています。

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ナーチャリングにおけるコンテンツの役割

ナーチャリングの成果は、適切なタイミングで適切な情報を届けられるかにかかっています。営業担当が直接やり取りできない期間でも、顧客の関心や課題に沿った情報を提供することで、関係性を維持しながら、購買意欲を徐々に高めていくことができます。

ナーチャリングにおいてコンテンツが果たすこと

ナーチャリングコンテンツの役割は、リードに「今知りたい」と思ってもらえる情報を届け、自社に対する理解と信頼を少しずつ積み重ねていくことです。

問い合わせや商談のような直接の接点がないタイミングでも、コンテンツが情報提供を担うことで、自社の存在や価値を継続的に思い出してもらえる状態をつくることができます。

検討フェーズごとに求められる情報は異なる

ナーチャリングにおいては、「誰に、いつ、何を届けるか」の視点が欠かせません。検討フェーズによって、適切な情報は異なります。

  • 興味喚起フェーズ:業界トレンド、課題整理、導入事例(共感・信頼)
  • 比較検討フェーズ:機能紹介、選定ポイント、価格比較(理解・納得)
  • 意思決定フェーズ:FAQ、導入プロセス、無料相談案内(不安払拭・行動促進)

このように、リードの状態に合った情報を届けることで、自然な形で検討を進めてもらえるようになります。

▼BtoBマーケティングにおけるコンテンツの役割・効果については、以下の記事でも詳しく解説しています。

ナーチャリングコンテンツが必要とされる背景

BtoBマーケティングにおいて、ナーチャリングコンテンツの重要性は年々高まっています。その背景には、顧客の検討スタイルや購買プロセスの変化があります。ここでは、特に大きな影響を与えている2つの要素を解説します。

BtoBの検討期間の長期化

BtoB商材は高額で導入ハードルも高く、複数の関係者による合意形成が必要なケースが多いため、検討期間が長期化する傾向があります。そのため、資料請求や問い合わせといった初期接点だけで判断せず、継続的に情報を届けて関係を築くナーチャリングが重要になります。

実際に、初回接触から数ヶ月〜1年以上かけて商談・受注に至るケースも少なくありません。こうした中で、継続的に自社の価値を伝えるコンテンツがあるかどうかが、商談化に直結する分かれ目になります。

情報収集が顧客主導に

近年のBtoB購買では、営業から情報を受け取るのではなく、顧客自身がWeb上で情報収集を行い、ある程度判断を進めたうえで接触してくる傾向が強まっています。

調査によれば、BtoBの購買者は「初回商談前に意思決定の57%が完了している」とも言われています。つまり、最初の接点以前から、検討プロセスはすでに始まっているのです。

このような変化の中では、企業側から積極的にコンテンツを提供し、顧客が検索・比較・判断するプロセスに寄り添う情報発信が不可欠です。ナーチャリングコンテンツは、顧客が営業に相談する前の検討プロセスに入り込み、関係を築くための手段として機能します。

ナーチャリングコンテンツの6つの種類

ナーチャリングにおいて活用されるコンテンツは多岐にわたりますが、大切なのは顧客の検討フェーズや関心に応じて、適切な情報を選び届けることです。ここでは、代表的なナーチャリングコンテンツの種類とその役割を紹介します。

ホワイトペーパー

ホワイトペーパーは、業界課題や製品活用法などを体系的にまとめた資料です。「課題を感じているが、解決策が定まっていない」段階の顧客に対して、興味喚起や理解促進を目的として活用されます。

営業資料よりも中立的・網羅的な構成が好まれるため、知識提供や信頼構築を重視した設計がポイントです。

▼ホワイトペーパーについては、以下の記事でも詳しく解説しています。

導入事例・インタビュー記事

実際にサービスを導入した企業の声や、顧客のインタビュー記事は、「自社と似た立場の企業がどう成功したか」を伝えるコンテンツとして有効です。

BtoBでは特に、他社事例が購買判断の後押しになることが多く、検討フェーズ中〜後期のリードに刺さりやすい形式です。

ノウハウ記事・コラム

実務に役立つノウハウや考え方を解説する記事コンテンツは、継続的な接点づくりに最適です。情報収集フェーズの読者に負担なく読んでもらえる内容を意識すると効果的です。

記事形式はSEOとも親和性が高く、自然流入でナーチャリングの母数を増やす入り口にもなります。

動画

動画は、短時間で情報を伝えやすく、視覚的に訴求できるコンテンツとして近年注目を集めています。製品紹介・操作デモ・お客さまの声など、複雑な情報も直感的に理解しやすいという特長があります。

特にWeb会議や対面営業が減った今、「顔が見えるコンテンツ」としての信頼感も高まっています。

ウェビナー

ウェビナー(オンラインセミナー)は、リアルタイムでの情報提供と質疑応答を通じて、信頼関係を構築できるコンテンツです。

リードとの接点づくりに加えて、開催後のアーカイブ動画やスライド資料をナーチャリング素材として二次活用できる点も大きなメリットです。

診断ツール・チェックリスト

顧客自身が課題や状態を整理できるような診断系のコンテンツは、能動的に参加してもらえるため、エンゲージメントが高まりやすい傾向があります。

  • 「貴社に最適なツール診断」
  • 「3分でわかる導入準備度チェック」

たとえば、上記のようなコンテンツは、潜在的なニーズの顕在化にもつながり、ナーチャリングの入口コンテンツとして機能します。

ナーチャリングコンテンツのフェーズ別マッピング

ナーチャリングコンテンツは「一斉に配信する」のではなく、顧客の検討段階に合わせて適切に設計・出し分けることが重要です。

検討フェーズ 顧客の状態 有効なコンテンツ例
興味喚起フェーズ 課題は感じているが、解決策がわからず情報収集中 ・ノウハウ記事・コラム
・ホワイトペーパー
・ウェビナー
・診断ツール・チェックリスト
比較検討フェーズ 解決策を理解しており、比較中 ・導入事例・インタビュー記事
・機能紹介動画
・製品比較記事
意思決定フェーズ 社内調整中/導入直前 ・FAQ・活用事例集
・無料相談案内メール
・資料送付

とくにBtoBでは、課題意識の強さや情報収集の進度に差があるため、フェーズに合わない情報は逆効果になるケースもあります。

ナーチャリングコンテンツの4つの提供チャネル

どれほど良いコンテンツを作っても、届け方が適切でなければ効果は半減します。ナーチャリングコンテンツは、顧客の行動パターンや検討フェーズに合わせて、最適なチャネルから届けることが重要です。ここでは、主な4つの提供チャネルについて解説します。

Webサイト・オウンドメディア

オウンドメディアは、情報収集フェーズにある顧客との接点づくりに欠かせないチャネルです。記事やホワイトペーパー、導入事例、FAQなどを掲載することで、情報のハブとしての役割を果たします。

また、SEO対策を施すことで、自然検索からの流入による新たなリード獲得や、既存リードへの継続接触も可能です。
ナーチャリングだけでなく、リードジェネレーションとセットで設計するとより効果的です。

▼BtoB企業におけるSEO対策ついては、以下の記事でも詳しく解説しています。

メール

メールは、リードと継続的な関係を築くための王道チャネルです。MAツールなどと連携することで、属性や行動履歴に応じたセグメント配信やステップメールが可能になり、検討フェーズに応じた出し分けがしやすい点も魅力です。

特にホワイトペーパーや導入事例などのダウンロード後のフォローや、定期的なノウハウ配信によるエンゲージメント強化に適しています。

▼以下の記事でメルマガ施策のポイントを解説しています。

SNS

SNSは、気軽な接点を生むチャネルとして、ナーチャリングの初期フェーズに有効です。とくにLinkedInやX(旧Twitter)、Facebookなどのビジネス利用が進んでいるプラットフォームでは、ノウハウ記事や動画コンテンツの拡散、ウェビナー告知などで活用されています。

SNSは拡散性やコメントを通じた相互コミュニケーションに強みがあり、信頼構築のきっかけをつくるタッチポイントとして機能します。

YouTube

YouTubeは、視覚的・感覚的に理解を深めてもらいたいナーチャリングコンテンツとの相性が抜群です。製品紹介動画、セミナーアーカイブ、活用事例など、文字だけでは伝わりにくい価値を直感的に伝える手段として活用されています。

また、Webサイトやメルマガと連動させることで、多チャネルでの補完的な情報提供も可能になります。

ナーチャリングコンテンツの作り方4ステップ

ナーチャリングコンテンツは、やみくもに作れば良いというものではありません。誰に・何を・どのように届けるかを戦略的に設計することで、はじめて効果を発揮します。ここでは、企画から配信・効果測定までの基本ステップを解説します。

ターゲットと検討フェーズを明確にする

まず、誰に向けたコンテンツなのか、そしてそのリードがどの検討フェーズにいるのかを明確にします。「業種」「職種」「課題感」「過去の接点」などの情報をもとに、ターゲットのセグメントを定義し、設計の軸を固めましょう。

このステップを曖昧にしたまま制作を進めると、誰にも響かない汎用的なコンテンツになってしまうリスクがあります。

課題に基づいたテーマとチャネルを設計する

次に、ターゲットが抱える課題に基づいて、適切なテーマと配信チャネルを選びます。たとえば、「業務効率化に悩む担当者」にはノウハウ記事やチェックリスト、「上司への稟議に困っている層」には導入事例やROI訴求コンテンツが適しています。

あわせて、Web・メール・SNSなど、届ける手段もセットで設計すると、後の運用がスムーズになります。

価値を伝えるコンテンツを制作する

設計が固まったら、いよいよ制作フェーズに入ります。この段階で重要なのは、単なる情報提供にとどまらず、「読み手にとって有益な情報を伝えられる構成と表現」に仕上げることです。

ポイントは以下のとおりです。

  • 根拠・データ・事例などを盛り込む(信頼性)
  • タイトル・見出し・CTAを工夫する(行動喚起)
  • 書き手の主張ではなく、「読み手の課題にどう役立つか」に焦点を当てる

配信後に効果を分析・改善する

コンテンツは作って終わりではありません。開封率・クリック率・滞在時間・CV率などのデータをもとに、継続的に改善することで、ナーチャリングの成果は大きく変わります。

特に重要なのは、営業やインサイドセールスと連携し、「実際に商談につながったか」という視点でも評価することです。「使われるコンテンツ」になっているかどうかを確認し、内容や見せ方を見直していきましょう。

▼ナーチャリングコンテンツとして有効な手法のホワイトペーパーの作り方を以下の記事で解説しています。

ナーチャリングコンテンツ制作の3つのポイント

ナーチャリングコンテンツは、ただ情報を並べるだけでは成果に結びつきません。読み手の信頼を得て、次のアクションへ自然と誘導するためには、コンテンツそのものの「質」が重要です。ここでは、制作時に押さえておくべき3つの視点を紹介します。

信頼を得るための情報設計|「出典」「実績」「専門性」

読み手は、企業の一方的な主張に対して懐疑的になりがちです。そのため、第三者の視点や具体的な実績、データに裏付けられた情報を盛り込むことで信頼性が高まります。

  • 外部調査データや業界団体のレポートを引用する
  • 導入社数や効果数値などの実績を示す
  • 執筆者の肩書や専門領域を明記する(例:プロダクトマネージャー、法務担当など)

信頼を得るコンテンツは、それだけでリードの「次の行動」を後押しする力になります。

「自分ごと化」を促す具体的な描写

読者の多くは、「自分に関係あるかどうか」を基準に読むか読まないかを判断します。そのため、抽象論ではなく、具体的な事例や状況を描写することがポイントです。

  • 「中堅製造業のマーケ担当者が〜」など、想定読者に近い設定を使う
  • 具体的な悩み・行動・施策・結果の流れを描く
  • 数値や会話形式など、リアルさを感じさせる描写を入れる

読者が「自分ごと」として読み進められるかどうかが、成果を分けます。

読みやすさと一貫性のある文章設計

ナーチャリングコンテンツは、1記事だけで完結するものではなく、継続的に読み進めてもらうことが大切です。そのため、読みやすく、かつトーンが統一されていることが、ブランドへの信頼感や親近感につながります。

  • 難解な表現は避け、わかりやすい言葉を使う
  • 文体は「です・ます調」など統一する(特に企業コンテンツは丁寧な口調が◎)
  • トーン(親しみ・信頼・誠実など)をブレさせない
  • 見出し、図解、箇条書きなどを活用して流し読みでも伝わる構成にする

成果を高めるためのナーチャリングコンテンツの3つの改善ポイント

ナーチャリングコンテンツは一度作って終わりではありません。成果を最大化するには、運用後の振り返りと改善のプロセスが欠かせません。ここでは、コンテンツを継続的に最適化していくための3つの視点を紹介します。

KPIを設計し、成果を可視化する

ナーチャリングコンテンツの効果を最大化するには、事前に明確なKPIを設計し、それに基づいて成果を定期的に可視化・分析することが欠かせません。コンテンツの目的や提供チャネルに応じて、以下のような指標を設計しましょう。

  • 閲覧数・滞在時間・スクロール率(Webページの場合)
  • クリック率・到達率・開封率(メールの場合)
  • CV数・CVR(資料ダウンロード・問い合わせ誘導など)

特に注意すべきは、KPIを設定しただけで終わらせないことです。KPIの推移から、コンテンツのどの部分に課題があるのか、どのチャネルが効果的かを分析し、改善に活かすことが重要です。たとえば、メールの開封率は高いのにクリック率が低い場合は、件名やCTAの見直しが必要かもしれません。

ユーザー行動に基づく改善アクションを行う

KPIの数値だけでなく、ユーザーの行動パターンに着目して改善を行うことで、ナーチャリングコンテンツはより精度を増します。代表的な手法には以下のようなものがあります。

  • ヒートマップ分析:

ページ内のどこが読まれているか・離脱されているかを可視化。読み飛ばされている箇所や、CTAの位置・文言の最適化に活用できます。

  • ABテスト:

コンテンツやLP、メールのタイトル・本文などのバリエーションを比較検証し、効果的なパターンを見つける手法です。

  • コンバージョンまでの導線分析:

どのチャネル・どのコンテンツ経由でCVに至っているかを把握し、成果に貢献するパターンを強化します。

たとえば、資料ダウンロード後に離脱率が高ければ、次のアクションを促す導線設計やリターゲティングの導入が効果的かもしれません。重要なのは、数字の良し悪しに一喜一憂するのではなく、「なぜこの行動が起きたのか?」という仮説と検証を繰り返すことです。

営業・インサイドセールスと連携する

ナーチャリングコンテンツ単体で商談が自然発生するケースは稀です。資料ダウンロードやフォーム送信といった反応後、営業・インサイドセールスによる迅速なフォローが商談化の鍵を握ります。

特に「スピード」と「回数」が重要で、

  • 5分以内の架電では通電率が非常に高く、10分以内と比べると約4倍の差が出る
  • 6回架電すると通電率は90%に達する

といったデータが出ており、粘り強い接触が成果につながります。

さらに、単なるアポ獲得ではなく、顧客の温度感や課題を把握する綿密なヒアリングも商談の質を高める要素です。

ナーチャリングコンテンツは、「育成」だけでなく「商談への橋渡し」として設計し、現場の営業と連携してこそ、真価を発揮します。

ハウスリストとナーチャリングコンテンツの関係

ナーチャリングの成果は、コンテンツの質だけでなく「誰に届けるか」によって大きく左右されます。つまり、ハウスリストの質と量が土台となり、施策の成否を決定づけるのです。ここでは、商談獲得の視点からハウスリストとナーチャリングコンテンツの関係を紐解き、成果を最大化するためのポイントを整理します。

ハウスリストの質と量が成果を左右する理由

ナーチャリングコンテンツの効果は、配信する「相手」、つまりハウスリストの質と量に大きく左右されます。いくら設計されたメルマガやコンテンツが優れていても、届ける相手がいなければ意味がありません。

たとえば、リストがまったくない状態で、Web広告などによって月100件の新規リードを集めたとしても、商談化率が10%であれば商談数は10件にとどまります。一方、すでに保有しているハウスリストが1万件あれば、広告費をかけずにそれ以上の商談を獲得することも十分に可能です。

ハウスリストは資産であり、ナーチャリングの基盤となる要素です。対象の温度感やフェーズに応じて継続的にアプローチできることが、商談化率の向上に繋がります。

相性の良いコンテンツが成果を生む仕組み

ハウスリストの量が十分であっても、届けるコンテンツの内容が響かなければ成果には繋がりません。重要なのは、「このテーマなら読んでみたい」と感じてもらえるコンテンツを届けることです。

たとえば、シャコウでは「ホワイトペーパーの作り方」というコンテンツを約8,000件のハウスリストに対してメール配信したところ、開封率は約30%を記録し、約130名がダウンロードページまで到達しました。その後、同コンテンツを定期的に配信し続けたことで、数百件のダウンロードを獲得し、最終的には100件以上の商談創出に成功しました。

この事例は、ターゲットとコンテンツの相性が合致すれば、広告に頼らずともメール施策のみで高い成果が出せることを証明しています。

成果をつながりやすいハウスリストの件数

BtoB領域のナーチャリングでは、ハウスリストの規模が1万件を超えるかどうかが、成果を安定して出すための一つの目安になります。その理由は以下のとおりです。

  • 一斉配信を行っても、一定数の反応(開封・クリック・CV)が得られる
  • A/Bテストやセグメント配信でも、検証可能な母数が確保できる
  • 配信対象をローテーションできるため、リストの疲弊を防げる

もちろん、ただ数を増やせばよいというわけではなく、属性ごとに整理し、最適なコンテンツを届けられる体制が前提となります。しかし、1万件を超えるリストがあれば、メルマガ単体でもナーチャリング施策として成立しやすくなり、商談創出に直結するスケール感を持てるのも事実です。

シャコウでのナーチャリングコンテンツの成功事例|1施策で100件以上の商談を創出

シャコウでは、ホワイトペーパー「ホワイトペーパーの作り方」をテーマにしたコンテンツを活用し、自社のハウスリストに対してメルマガ配信を実施しました。

配信対象は約8,000件。そのうち約30%がメールを開封し、130名ほどがダウンロードページまで遷移するなど、初動から高い反応率を記録しました。

このメルマガは単発で終わらせるのではなく、翌月以降も継続的に配信を行った結果、ダウンロード数は累計で数百件に到達。そこから100件以上の商談につながる成果を生み出しました。

この施策から、ハウスリストの属性にマッチしたコンテンツを企画・配信できれば、広告費をかけずともナーチャリングメールだけで一定規模の商談創出が可能であるということを証明できました。

とくにリスト数が多い企業にとっては、メルマガ1本が商談の起点になるポテンシャルを秘めており、コストパフォーマンスの高い施策として再評価されています。

まとめ|顧客の「次の一歩」を後押しするナーチャリングコンテンツを設計しよう

ナーチャリングコンテンツは、BtoBマーケティングにおいて顧客の検討フェーズに寄り添い、「今はまだ顧客ではない」見込み層と信頼関係を築くための鍵です。情報収集から比較検討、意思決定に至るまでの各段階で適切なコンテンツを提供することで、顧客の「次に知りたいこと」に自然と応え、購買意欲を高めていくことができます。

成果を出すためには、ターゲットやフェーズを丁寧に整理したうえで、コンテンツの企画・制作・運用を一貫して設計することが欠かせません。また、KPIの設計や改善施策、営業との連携を通じて「作るだけ」で終わらない体制づくりも重要です。

顧客の関心や行動の一歩先を読み取り、「次の一歩」を後押しする。そんな視点でナーチャリングコンテンツを戦略的に設計・改善していきましょう。

シャコウならナーチャリングコンテンツの戦略・制作・実行まで可能

シャコウでは、ナーチャリングコンテンツの設計や制作を含め、BtoBマーケティング・インサイドセールス・フィールドセールスの全領域において、上流から下流まで幅広い支援が可能です。

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