近年、デジタルの普及により、BtoB企業のマーケティング戦略にも大きな変化が見られる中、特に注目を集めているのが「SEO対策」です。

SEO対策は、検索エンジンを活用してターゲット顧客に情報を届けるための施策で、BtoBビジネスにおいてはリード獲得や信頼性の向上に欠かせない手法となっています。特に、広告費用の削減や長期的なブランド構築を目指す企業にとって、SEOは効果的な手段と言えるでしょう。

本記事では、BtoB企業におけるSEO対策の重要性、具体的な方法やポイントを解説します。これからSEOを強化したいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

 

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目次

BtoB企業におけるSEOの立ち位置

BtoB企業のマーケティング戦略において、SEOは重要な役割を果たします。ここでは、SEOの役割や広告との違いについて解説します。

SEOの役割

デジタル化が進む昨今、BtoB企業のマーケティングにおいてSEOは欠かせない要素となっています。リード獲得から育成、コンバージョンまでをデジタルで完結させる流れが一般的になっている中、SEOはターゲット顧客が検索エンジンを通じて製品やサービス情報を見つけやすくする重要な手法です。

特にBtoBでは、顧客の購買プロセスが長期化するのが特徴です。そのような中でSEOは、情報提供を通して信頼関係を築くためのプラットフォームとして機能します。リードジェネレーションやナーチャリングを効率的に実現するため、SEOをマーケティング戦略の1つとして実施する企業が増加しています。

SEOと広告の違い

BtoBマーケティングでは、広告とSEOの両方が活用されることが多いものの、その役割と特徴は異なります。

広告:短期的な成果を目指し、リード獲得や認知拡大に即効性がある。ただ、出稿期間中は即効性がある一方、その分コストが発生し、広告掲載を停止すれば効果も止まる。

SEO:中長期的に効果を発揮し、継続的にターゲット顧客にアプローチできる施策。特に、専門性や業界知識が求められるBtoBでは、SEOを活用したコンテンツが顧客の信頼を得るための有効な手段。

SEOと広告は競合するものではなく、むしろ補完的な関係にあります。短期的には広告で集客し、長期的にはSEOで安定した流入を確保する戦略が理想です。

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BtoB企業がSEO対策に取り組むべき3つの理由

BtoB企業において、SEOは顧客との接点を強化し、企業の成長基盤を支える重要な手法です。ここでは、SEO対策を進めるべき理由について解説します。

ターゲット顧客への効率的なリーチ

BtoBの商談や契約は一般的に長期間にわたり、複数の意思決定者が関与します。そのため、ターゲット顧客が特定の製品やサービスに関連する情報を求めた際に、SEO対策を施したコンテンツが検索結果の上位に表示されることは非常に重要です。

特に、業界特化型のキーワードや専門的なトピックを活用することで、検索意図に合致した情報を求める顧客に対して適切な情報を届けることができます。これにより、無駄のない効率的なリード獲得が実現します。

顧客の購買行動の変化

近年、多くの顧客が購買プロセスの初期段階で、自ら製品やサービスに関する情報を収集するようになりました。ある調査では顧客と初めて商談を行うまでに購買プロセスの57%は完了しているというデータがあり、商談の前に顧客が自身で情報収集を行い、ある程度の意思決定がなされているという状況です。

つまり、検索結果に表示されるコンテンツの質と量が、商談や契約獲得の成功に直結しやすいということです。SEO対策を通じて、自社の製品やサービスが購買プロセスの早い段階で顧客に認知されることは、競争優位性を保つために不可欠です。

他チャネル施策とのシナジー効果

SEOは、他のマーケティングチャネルと組み合わせることで、さらに大きな効果を発揮します。例えば、広告との連携で、SEOでは難しいビッグワードや競争の激しいキーワードの補完が行えます。

また、SEOで強化したコンテンツは、ウェビナーやホワイトペーパーなど他のチャネルでも活用でき、企業全体の認知度や信頼性を高める重要な役割を果たします。SEO対策は単独で完結するものではなく、他チャネルとの連携により大きな相乗効果を生み出すものです。

BtoB企業がSEO対策に取り組む3つのメリット

BtoB企業がSEOに取り組むことでさまざまなメリットを享受できます。ここでは、SEO対策がもたらす主なメリットについて解説します。

長期的なリードジェネレーションの基盤構築

BtoBビジネスでは、リード(見込み客)獲得は事業成長に欠かせない要素です。SEO対策を通じて、高品質なコンテンツを制作し、検索エンジン上での露出を増やすことで、見込み客が自社サイトを訪れる機会を増やせます。

特に、ロングテールキーワード(具体的でニッチな検索語句)をターゲットにした戦略は、特定の課題を持つ見込み客を効果的に引き寄せます。SEOで構築したこの仕組みは、一度整備されると継続的にリードを生み出すため、長期的な成長基盤となります。

信頼性の高いブランドイメージの確立

検索エンジンでの上位表示は、単にクリック数を増やすだけでなく、「信頼される情報源」として認識される重要な要因です。BtoBの取引は高額であることが多く、顧客は購入前に十分な情報収集を行うため、信頼性が特に重要視されます。

SEOによる高品質なコンテンツの公開や業界の専門的な知見を共有することで、顧客から「この企業は信頼できる」と思われる機会を増やせるでしょう。また、検索結果に頻繁に表示されることで、ブランドの認知度も自然と向上します。

広告費の削減と持続可能な集客

広告は短期的に効果を発揮するものの、予算が尽きれば成果も止まります。一方、SEOは一度適切に取り組めば、長期間にわたって検索エンジン経由でのトラフィックを生み出します。これにより、広告に頼らずに集客を行うことが可能です。

また、SEOは広告と違い、顧客が自主的に情報を探している段階でコンテンツに触れるため、購買意欲の高いユーザーを効率的に集めることができます。

 

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BtoB企業が押さえておくべきSEOのアルゴリズム【外部SEO・コンテンツSEO・テクニカルSEO】

SEO対策を成功させるためには、検索エンジンのアルゴリズムを理解し、それに基づいた施策を行うことが不可欠です。Googleをはじめとする検索エンジンは、ユーザーが必要としている情報を迅速かつ正確に届けることを目的としており、そのためにさまざまなアルゴリズムを使用しています。

基本的には、以下の3つのSEOの掛け合わせで、検索エンジン上での評価が決まる仕組みになっています。

  • 外部SEO
  • コンテンツSEO
  • テクニカルSEO

外部SEO対策の重要性と施策

検索エンジンでの評価を高め、上位表示を狙うためには、外部SEOが重要な役割を果たします。ここでは、外部SEOの重要性と具体的な施策について解説します。

外部SEO対策の重要性

外部SEOは、他のサイトから自社サイトへのリンク(バックリンク)を増やし、サイトの信頼性や権威性を高める施策を指します。Googleは、他の信頼できるサイトからのリンクを「推薦」とみなし、それが多いサイトを高く評価する傾向があります。

主な外部SEO対策

  • 被リンクの獲得:外部のサイトに自社サイトのリンクを貼ってもらい、サイト評価を上げる
  • サイテーションの獲得:WEB上で会社名やブランド名、サービス名などが言及されることでサイト評価を上げる
  • ソーシャルシグナルの活用:SNSでユーザーからの反応をもらい、間接的にサイトの評価を上げる

外部SEOは単なるリンク数の増加を目指すのではなく、質の高いリンクを構築することが成功の鍵です。

コンテンツSEO対策の重要性と施策

BtoB企業において、コンテンツSEOは顧客の課題を解決し、信頼を獲得するための重要な手法です。ここでは、コンテンツSEOの重要性と具体的な施策について解説します。

コンテンツSEO対策の重要性

コンテンツSEOは、ユーザーにとって価値のあるコンテンツを作成し、サイトへのアクセスを増やす施策を指します。ユーザーが求める情報を適切に提供することで、検索結果での上位表示を目指します。

主なコンテンツSEO対策

  • キーワードリサーチ:ターゲット顧客が検索するキーワードを調査し、それに基づいたコンテンツを作成する
  • 価値ある情報の提供:顧客の課題解決策や意思決定を支援するような専門的な情報を発信する
  • 内部リンクの最適化:関連するコンテンツを効果的にリンクすることで、サイト内の回遊率を高める

コンテンツSEOは、単に記事数を増やすだけでなく、顧客のニーズに沿った質の高い情報を提供することが重要です。

テクニカルSEO対策の重要性と施策

テクニカルSEOは、他のSEO施策(コンテンツSEOや外部SEO)の効果を最大限に引き出すために重要です。ここでは、テクニカルSEOの重要性と具体的な施策について解説します。

テクニカルSEO対策の重要性

テクニカルSEOは、サイトの構造や技術的な要素の最適化によって、検索エンジンが効率良くサイトをクロール(巡回)し、インデックス(検索エンジンのデータベースに登録されること)できるようにする施策を指します。これにより、検索結果での順位を向上させます。

テクニカルSEOは、SEOの他の要素(コンテンツSEOや外部SEO)が機能するための土台です。この基盤がしっかりしていないと、せっかく高品質なコンテンツを作成しても、検索エンジンが正しく認識できなかったり、ユーザーが使いづらいと感じたりする可能性があります。そのため、初期段階で要件を満たしておくことが成功のカギとなります。

主なテクニカルSEO対策

  • モバイルフレンドリー対応:スマートフォンやタブレットでも快適に閲覧できるデザインを採用する
  • ページ速度の最適化:読み込み時間を短縮し、ユーザーエクスペリエンスを向上させる
  • 構造化データの活用:リッチスニペットを表示させ、検索結果での視認性を高める
  • サイトマップの設定:検索エンジンがサイト全体を理解しやすくするための指標を提供する
  • ピラミッド型のサイト構造:サイト全体をトップページからカテゴリページ、詳細ページへと階層的に整理する

サイト構造がしっかりしていることで、検索エンジンは各ページのサイト内での相対的な位置付けを把握できます。サイト構造の本質は内部リンクであり、サイト設計、つまり内部構造を整え、各ページの相対的な立ち位置と重要度、評価してほしいページを検索エンジンに正確に伝えましょう。

BtoB企業のコンテンツSEO対策の7つのステップ

BtoB企業がコンテンツSEO対策に取り組む際には、計画的かつ継続的に施策を進めることが成功の鍵となります。特にコンテンツ制作は一度作って終わりではなく、継続的に改善と更新を行うことが重要です。ここでは、具体的な7つのステップを解説します。

ペルソナの設定

ターゲット顧客のニーズや行動パターンを深く理解することが、SEO戦略の基本です。まずは理想的な顧客像を明確化しましょう。

BtoBの場合、 1つの商材・サービスでさまざまな業界、企業規模の会社が ターゲットとなるため、 課題やベネフィットごとにペルソナを設定するのがおすすめです。 例として、以下のような設定の仕方があります。

■業界別
└ 飲食業界
└ 建設業界
└ 医療業界 など

■企業規模別
└ 個人事業主
└ SMB(中小企業)
└ エンタープライズ など

カスタマージャーニーの作成

次に、顧客が製品やサービスを検討し、購入を決定するプロセスを可視化します。課題・興味関心、情報収集、比較検討、購入、共有・拡散といった段階ごとに、顧客の状態やインサイト、検索すると考えられるキーワード、利用するメディアなどのコンテンツを整理します。

キーワードの設定

キーワード選定は、コンテンツSEOの成否を左右する重要なステップです。顧客が検索する可能性の高い語句を調査し、その中から検索ボリュームが適度で、競争が少ないものを優先的に選びます。また、ロングテールキーワードを活用することで、特定のニーズを持つ顧客にピンポイントでアプローチすることができます。

Google Adsのキーワードプランナーを使用すれば、キーワードごとの 月間平均回数を調べることができます。検索ボリュームで定量的な調査を行い、キーワードの書く・書かないを判断しましょう。

CVの設定

コンテンツが成果を生むためには、具体的なコンバージョン目標を設定することが不可欠です。ダウンロード可能な資料や問い合わせフォームを活用し、顧客が次のアクションを取りやすい導線を整備します。また、これらの成果を測定するために、フォーム送信数や資料ダウンロード数などのKPIを設定し、進捗を追跡します。

CV先を決める際には、キーワードリストをペルソナとフェーズに分解して作成することで、キーワードごとに適切なCV先を想定できます。ペルソナ×フェーズでCV先を想定し、事前に必要なホワイト ペーパーなども考案しておくことが重要です。

また、潜在層に向けてはハードルの低いCV先を設定することがポイントです。例えば、いきなり「お問い合わせ」を求めるのではなく、サービス紹介ページやホワイトペーパーのダウンロードページへの誘導を設けることで、ユーザーが行動を起こしやすくなります。

コンテンツ制作

検索意図を満たす高品質なコンテンツを制作することは、コンテンツSEOの核となる要素です。ユーザーがキーワードから何を求めているのかを正確に把握し、その解決策を提示できるコンテンツを提供することを目指しましょう。

具体的には、狙っているキーワードに関連して他にどのようなKWがよく調べられる か(サジェスト)、調べ直されているか(LSI/再検索キーワード)を確認し、検索意図を徹底的に深掘りします。

次に、読者ターゲットを明確化し、「誰の、どのような課題を解決する記事なのか」を具体的に設定します。その上で、ユーザーに求める行動・ゴール(CTA)を明確にし、記事全体が自然なストーリーとして構成されるように意識することが重要です。

さらに、情報の優先度に基づき、コンテンツの階層構造を設計します。Googleのアルゴリズムによる理解を促進するために、H2・H3・H4タグの親子関係や並列関係を適切に整理し、論理的で見やすい構造を整えることが不可欠です。

モニタリング・分析

コンテンツを公開したら終わりではなく、コンテンツが適切に機能しているかを定期的に分析することが必要です。Google AnalyticsやSearch Consoleを活用して、アクセス数、クリック率、滞在時間などを確認します。

さらに、設定したコンバージョン目標に対する達成度を追跡し、データに基づいた改善案を立てることも必要です。この継続的なモニタリングと分析が、コンテンツSEOの効果を最大化するための鍵です。

リライトの実施

コンテンツは作成後に放置せず、定期的に見直しを行います。古い情報を最新のものに更新し、検索エンジンや顧客に対する価値を維持します。また、検索順位やクリック率(CTR)が低いページについては、タイトルや内容、キーワードを再検討し、必要に応じてリライトを実施します。

このプロセスを繰り返すことで、コンテンツの競争力を継続的に向上させることが可能です。

 

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BtoB企業のSEO対策で知っておくべき5つのポイント

BtoB企業がSEO対策に取り組む際には、一般的なSEO施策に加え、BtoB特有の課題やポイントを理解しておくことが重要です。本セクションでは、特に注意すべき5つのポイントを解説します。

経験・専門性・権威性・信頼性(E-E-A-T)が重要

Googleのアルゴリズムは、経験(Experience)、専門性(Expertise)、権威性(Authoritativeness)、信頼性(Trustworthiness)の高いコンテンツを優遇します。このE-E-A-Tを満たすためにすべき具体的な施策は以下のとおりです。

  • 経験を活かした情報発信:業界での実績や実例に基づいた情報を提供し、信頼感を高める。例えば、自社が経験した課題解決のプロセスや、顧客との成功事例を具体的に紹介する。
  • 専門分野の知識提供:自社が得意とする分野について深く掘り下げたコンテンツを制作。専門家としての地位を確立する。
  • 権威性の確立:第三者からの評価を得るために、業界内での寄稿や外部リンクを活用し、企業や著者の信頼度を向上させる。
  • 信頼性の向上:著者のプロフィールを充実させたり、正確で具体的なデータや情報を提供することで、ユーザーや検索エンジンからの信頼を得る。

E-E-A-Tを意識したコンテンツ制作は、検索エンジンだけでなく、顧客の信頼を得るための強力なツールとなります。

検索ボリュームの小さいキーワードが多い

BtoB業界では、一般消費者向けのキーワードと比べて検索ボリュームが小さいものが多く、ニッチなキーワード戦略が重要です。例えば、業界特有の専門用語や具体的な課題解決に関するキーワードをターゲットにすることで、競争の少ない検索領域で効果を発揮します。

検索ボリュームが小さいキーワードでも、見込み客の質が高ければ大きな成果を得られる可能性が高いため、母数が少ないからといって手を抜くのはナンセンスです。

ビッグワードはSEO以外の施策との組み合わせが必要

検索ボリュームが大きいビッグワードの検索上位は、SEOだけでは効果を上げにくく、テクニカルSEO、トピッククラスター、外部SEO、E-E-A-T強化、さらにはSNSや広報活動といった多面的な施策の組み合わせが必要です。これらの取り組みを継続的に実施することで、ビッグワードでの検索順位を徐々に高めることが可能になります。

ユーザーファーストなコンテンツ制作が不可欠

検索エンジンのアルゴリズムは「ユーザーの満足」を重視しています。そのため、顧客の検索意図に的確に応えるコンテンツを作成することが不可欠です。

具体的には、ターゲットキーワードの背景にあるユーザーの目的(情報収集、比較、購買検討など)を分析し、それに合ったコンテンツの提供があげられます。また、読みやすいフォーマットや明確なCTA(Call to Action)を設定することでの、ユーザー体験の向上も必要でしょう。

ユーザー視点でのコンテンツ制作は、検索順位向上だけでなく、コンバージョン率向上にも直結します。

基盤構築のために長期的な取り組みが必要

SEOは効果が出るまでに時間がかかるため、焦らずに取り組むことが必要です。キーワード分析やコンテンツリライト、リンク構築などを繰り返し行うことで、長期的な効果を最大化します。

SEOは「継続することで成果を高める施策」であり、短期的な成功だけでなく、持続可能なリード獲得の基盤を築くものであるということを心に留めておきましょう。

ウェビナーとSEO対策の関係

ウェビナーは、BtoB企業がリードを獲得するための効果的な手段であるだけでなく、SEOの観点からも大きなメリットをもたらします。ここでは、ウェビナーをSEOの観点で活用する方法と、その具体的な効果について解説します。

ウェビナー内容のSEO記事化

ウェビナーで提供した価値あるコンテンツを記事化することで、SEO効果を最大化できます。たとえば、ウェビナーで解説した内容を基にブログ記事やホワイトペーパーを作成し、参加できなかったユーザーにも情報を届ける形にするのが有効です。このような記事は、以下のSEO効果をもたらします。

  • ロングテールキーワードの獲得:ウェビナーで取り上げたテーマに関連する具体的なキーワードを狙った記事が、新しい検索流入を生み出します。
  • 専門性と権威性の向上:ウェビナーで共有した知識やデータを記事化することで、専門性をアピールし、業界内での信頼性を高めることができます。

さらに、ウェビナーのスライド資料や録画映像を記事に埋め込むことで、視覚的な情報も提供でき、ユーザー体験の向上にもつながります。

ウェビナー参加者とのリンク構築や業界内認知度向上

ウェビナーを共催する場合、共催企業からの被リンクを獲得するチャンスがあります。共催ウェビナーの告知が共催先企業のサイトで行われることが多いためです。このようなリンクは、関連性の高いドメインからの被リンクとなるため、SEOにおいて非常に効果的です。

また、ウェビナー申し込みページを自社サイト内で作成することが重要です。イベント申し込みサイトではなく、自社サイトで受付ページを設置することで、他社や共催企業がリンクを貼る際に、自社サイトへの直接的な被リンクを得ることができます。このリンクは、オウンドメディア全体のSEO効果を高める貴重な資産となります。

さらに、ウェビナーを通じて認知度が向上することで、指名検索量(企業名やサービス名を直接検索される回数)が増加する可能性があります。指名検索量は、Googleのアルゴリズム上、企業の信頼性や人気の指標とされており、検索順位の向上にもつながる要素です。

BtoB企業のSEO対策を効果的に進めるための3つの方法

BtoB企業がSEO対策で成果を上げるためには、単なる施策の実行だけでなく、社内リソースを最大限に活用し、組織的な体制を整えることが重要です。ここでは、効果的なSEO推進の方法を解説します。

社内資料の活用

BtoB企業には、業界特有の知見や成功事例、製品情報が詰まった社内資料が豊富に存在するケースがほとんどです。この社内ノウハウをコンテンツ化することで、SEOの観点から多くのメリットを得られます。

社内資料を基に作成したコンテンツは、専門性と信頼性が高いため、検索エンジンからも評価されやすくなります。また、これらの資料は既存のデータや知識を活用するため、コンテンツ制作にかかる時間やコストを大幅に削減することが可能です。

営業・マーケティング間の連携強化

SEO対策を効果的に進めるためには、営業部門とマーケティング部門の密な連携が欠かせません。営業チームは顧客の課題やよくある質問を最前線で把握しているため、その情報をコンテンツ制作に反映することで、ユーザーの検索意図に応える記事を作成することができます。

一方で、マーケティングチームはSEOの技術的な知識を活かして、適切なキーワード戦略やサイト構造の最適化を行います。このように、両部門が協力することで、より効果的なSEO施策が実現します。

コンテンツ制作担当者の育成

SEOを推進するためには、専門的な知識を持つコンテンツ制作担当者が不可欠です。社内で担当者を育成する場合、以下のようなスキルの習得が重要です。

  • SEOの基礎知識:キーワード選定やメタタグの最適化など、検索エンジンでの評価を向上させる技術的スキル
  • 文章力と情報整理能力:専門的な情報をわかりやすく伝えるスキル
  • データ分析力:Google AnalyticsやSearch Consoleを活用して、コンテンツの効果を評価するスキル

社内に専門人材が不足している場合は、外部研修やコンサルタントの導入を検討するのも有効です。

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